〈8/19〜8/20 Event Report〉駿河湾DAY~駿河湾の中をのぞいてみよう~

8月19日(火)、20日(水)は、「駿河湾DAY~駿河湾の中をのぞいてみよう~」と題して、「水深2500mへ!駿河湾“深海”ツアー」と「深海から未来へ! 駿河湾探究キッズ&ユース」という2つのプログラムを開催しました。日本一深い水深2,500mの駿河湾を舞台に、テレビ静岡や研究者、地元の学生たちが連携し、最新映像による深海世界の紹介や中高生による探究発表など、多世代が未来の海洋について考える2日間となりました。

水深2500mへ!駿河湾“深海”ツアー

イベント前半では、テレビ静岡とマリンオープンイノベーション機構の協力による「駿河湾深海ツアー」を上映。幼魚水族館館長 鈴木 香里武氏、株式会社FullDepth創業者の伊藤 昌平氏、テレビ静岡「深海WANTED」の企画演出を担当する齊藤 嘉一氏らが登壇し、日本一高い富士山の麓に広がる、日本一深い海、駿河湾の魅力を多角的に紹介しました。

また、水中ドローンに映し出された「リュウグウノツカイ」や「サギフエ」などの深海生物を観察し、深海魚の幼魚が港の足元で観察できる理由や、光の届かない200m以深の“深海境界線”なども解説しました。

深海から未来へ! 駿河湾探究キッズ&ユース

「深海から未来へ!駿河湾探究キッズ&ユース」は、静岡県沼津市・静岡市の高校生・中学生が研究成果を発表するプログラムです。

沼津工業高等専門学校3年 吉澤 勇希氏は、駿河湾の深海調査について、映像や画像とともに深海で確認できた生物を報告しました。2016年から続く生徒主体の深海調査プロジェクトは、初年度に90mからスタートし、2022年には水深2,030mへ到達。ドローンや改良型機材による映像では、サルパやタカアシガニ、カグラザメなど、多彩な深海生物の姿を鮮明に捉えることに成功しました。

続いて、加藤学園暁秀中学校3年 渡辺 優月氏は、「駿河湾の海洋生物への温暖化の影響を知る」と題して、温暖な地域に生息する生物が駿河湾で確認されたことや、ソラスズメダイの色と大きさの変化について言及しました。

沼津工業高等専門学校4年 眞野 水綺氏は、深海のダンゴムシ「オオグソクムシ」の生態について説明し、現在開催している伊豆・三津シーパラダイスを通して、より多くの方に生物の魅力を伝えたいと力強く語りました。最後に登壇した清水第二中学校3年 土屋 友梨花氏は、「深海生物の特性を活かしたTRIZ発想法のロボット/SDGsへの活用」をテーマに、実験や作成したロボットについて述べ、今後の応用方法を提案。未来への協力を呼びかける姿に会場から大きな拍手が送られました。


▼イベントの模様はYouTube〈BLUE OCEAN DOME 公式チャンネル〉で公開中です。ぜひご覧ください。

 【#098】水深2500mへ!駿河湾“深海”ツアー(ZERI JAPAN/テレビ静岡・マリンオープンイノベーション機構)

【#099】深海から未来へ!駿河湾探究キッズ&ユース(ZERI JAPAN/マリンオープンイノベーション機構・沼津工業高等専門学校・テレビ静岡)