〈5/11 Event Report〉熱海ー海・環境・次世代へつなぐ取り組み

5月11日(日)は、熱海で設立された株式会社未来創造部による、トークセッションを行いました。全体の司会進行を務めたのは未来創造部の代表取締役副社長 光村智弘氏。第一部では未来創造部が熱海の海や陸で行っている環境活動について紹介いただきました。第二部では、29歳以下の若者が集う「未来創造ユースチーム」の紹介と、その活動内容を公開。第三部では、NPO法人ブルーカーボン・ネットワークの活動紹介を行いました。

地域に根ざした活動や、炭による二酸化炭素の固定化に取り組む

第一部では、地球温暖化をこれ以上悪化させないために、未来創造部が熱海の海・山・地域に根ざした多彩な取り組みを展開していることが語られました。特に力を入れている活動として、海洋のプラスチックごみを回収する「ビーチクリーン活動」を紹介。単にごみを回収するだけでなく、ごみがどこで発生しているか分析して、ごみを元からなくせるように、子どもたちや地域の方に啓発を行っていると訴えかけました。

また、海に関する活動だけでなく、海と密接につながる陸での活動についても紹介が行われました。例えば山や森で発生する間伐材などが産業廃棄物となって、時として海へ流れてしまう現状を防ぐために、廃棄物や未利用資源を炭化させる「未来ロケットカーボナイザー」を開発していることを発表。作られた炭を地中へと埋めることで、マイナスカーボンに貢献していることが伝えられました。

持続可能で幸せな未来を創ろうとする若者の活動

第二部は、未来創造ユースチームの紹介を行いました。ユースチームは「望ましい未来を創りたい」という意欲を持つ若い人達の、学びとネットワーキングの場として発足。活動は1期6ヶ月で行われ、現在第7期の活動が行われていることが伝えられました。 ユースチームの概要が伝えられた後、不二聖心女子学院中学校1年生の森田花帆さん、おさかなアートクリエーターの鈴木翔太氏、盲目のピアニスト・尺八奏者である山神竜道氏が登壇。ユースチームに参加した理由や、参加したことでどんな変化があったか語られたほか、山神氏による尺八の演奏も行われました。

熱海から広がるブルーカーボンのつながり

未来創造部では藻場の再生、藻場の調査、ブルーカーボンに関する情報発信・共有などを行うブルーカーボンプロジェクトを推進しており、第三部では、その中で情報の分野を担っている、NPO法人ブルーカーボン・ネットワークの紹介が行われました。

ブルーカーボン・ネットワークは、熱海の海からブルーカーボンの取り組みを広めたいという熱い思いから生まれ、クラウドファンディングで目標額に達したことをきっかけに、本格的な活動を開始。日本各地のブルーカーボンについての取り組みを調査して、誰もが簡単に各地の取り組みを調べられるツール「希望をつなぐブルーカーボン取り組みマップ」を作成し、WEBで公開したことが伝えられました。また、現在150件を超える取り組みがデータベースに集まっていますが、日本ではもっとたくさんの活動が行われているはずで、ぜひ登録をお願いできればというメッセージを発信。少しでも温暖化を防ぐことができればという思いを乗せて、トークセッションは締めくくられました。


▼イベントの模様はYouTube〈BLUE OCEAN DOME 公式チャンネル〉で公開中です。ぜひご覧ください。

【#027】熱海・未来創造部の「きれいで楽しい地球を残す」取り組み(ZERI JAPAN/株式会社未来創造部)