エコなポルシェが火山で吠えた

ポルシェ911。子供時代にスーパーカーブームを経験した人間にとっては、たとえ乗ったことがなくても強く記憶に刻まれている車です。そのポルシェ911が1年以上も前にこんな偉業を成し遂げていたなんて、つい最近知って驚きました。

2023年12月2日、チリのオホス・デル・サラード火山を登って標高6,734メートルに到達し、4輪自動車が走行した最高標高の世界記録を樹立しました。

「最高地点へ」(ポルシェ クリストフォーラス、#410 01/2024)

改造されたポルシェ911が、所々に雪や氷が残り、火山岩がゴロゴロ転がっている灰色の大地を荒々しく駆け上がっていく姿が動画で見られます。 

しかもこの挑戦に使われたのは、ポルシェが支援するHIF Global社の合成燃料(e-fuel、イーフューエル)。e-fuelは、電気エネルギーを使って作る燃料”Electrofuels”の略称です。風力発電を使って生成した水素と、空気中から直接取り出したCO2を合成して作ります。現行のガソリンエンジンにも使える、便利でカーボンニュートラルな燃料です。この挑戦で、e-fuelは過酷な環境下でもその力をきちんと発揮できることが証明されました。

このHIF Global社には出光興産や商船三井、JOGMEC(エネルギー・金属鉱物資源機構)も出資していますので、日本にも関わりがあるんですね。

ところで、今年5月17日と18日に東京で”電気自動車のF1”、フォーミュラE世界選手権が開催されます。フォーミュラEは2014年秋から開催されていますが、日本では昨年3月に初めて東京で行われました。日本企業では日産とヤマハが参戦しています。

つい最近アメリカで行われた第5戦の様子をこちらで見られます。車体はカッコいいのですが、あの甲高いエンジン音はありません。初めて見た時は「プリンだと思って食べてみたら豆腐だった」時のような不思議な感覚を感じました。

J SPORTS モータースポーツ:決勝 ハイライト(4月12日)

いずれにしても、ポルシェといい、フォーミュラEといい、新しい取り組みを世の中に広めようとする時、やはり人をワクワクさせる「カッコよさ」って大事なんですね。

さて、フォーミュラEで使われている車体を間近で見ながらサステナブルな社会に向けたへの取り組みについて考えるイベントが開催されるのでご案内します。

名称: 「東京ミッドタウン日比谷 サステナビリティ・ウィークエンド powered by NAGASE」
日時: 2025年5月9日(金)、10日(土) 
会場: 東京ミッドタウン日比谷 
共催: 三井不動産株式会社、長瀬産業株式会社
参加費: 無料 

主な内容:下記HPより抜粋 

世界一サステナブルなスポーツと言われる『ABB FIA フォーミュラ E 世界選手権(以下、フォーミュラ E)』に参戦す る Andretti Formula E チーム(長瀬産業協賛)の実車体が登場。プロ仕様のレーシングシミュレーターを実際に体験いた だけます。あわせてスペシャルゲストによるトークショーやシンポジウム、ワークショップなど、貴重なコンテンツをご用意しま した。フォーミュラ E 体験を通じてサステナブルな社会に向けた取り組みを楽しく学びに、ぜひ東京ミッドタウン日比谷へ お越しください 。

○ Andretti Formula E チームの実車体展示とプロ仕様のシミュレーター体験

○ Julia Palle 氏(フォーミュラ E /Vice President, Sustainability)、荻田泰永氏(北極冒険家)が登壇! 本イベントだけの特別なシンポジウムを無料開催

○ スペシャルゲスト佐藤信長氏と平井理央氏によるトークショーや、ワークショップ・巨大ガチャも登場 

詳しくはこちらをご覧ください。