仕事で大きな失敗をすると「穴があったら入りたくなる」し、それが経済的損失につながる話なら「穴をあけてしまった」ことになるし、だとしたらなんとかしてその「穴を埋めなければ」なりません。こんな人生の「落とし穴」の原因がほんのささいな判断ミスにあるのなら「蟻の穴から堤も崩れる」という格言を身をもって知ることになります。
「穴」というのは、かくもマイナスイメージがありますが、いやいや、そうばかりではないぞという記事に出くわしました。
今年10月に、アメリカのウッズホール海洋研究所(Woods Hole Oceanographic Institution, WHOI)が「海水中で紙よりも早く分解するバイオプラスチックを発見した」という研究結果を発表しました。
セルロースジアセテート(二酢酸セルロース)は木材パルプやコットン繊維などの植物由来のセルロースと酢酸を原料に作られる高分子素材で、土壌中でも海洋中でも生分解性を持つことで知られています。WHOIではこの素材のさまざまなバージョンをテストしてきましたが、その素材に無数の小さな穴(発泡)をあけたら、なんと通常のものよりも15倍速く分解することを発見しました。その分解速度は、これまでに報告されているどのプラスチックよりも速く、もっと言えば、紙よりも速いそうです。紙より速く分解するなんて、ちょっと信じ難くて「ホントかなぁ~。ちょっと盛ってませんか?」なんて疑ってしまいそうですが、WHOIは権威ある研究所なので、きっと本当にそうなのでしょう。
上記のページに元の姿と、海水中で36週間経過後の様子が分かる写真が並べられています。ひと目で分解が進んでいるのが分かりますが、元の量の65-70%が消失している、と書かれています。この素材は、食品包装などで使われている発泡スチロール(ポリスチレン発泡体)の代替品となる可能性がありますから、まさに「風穴をあける」存在になりそうです。
さて、神奈川県の主催で「若者世代が拓く カーボンニュートラルの未来」というテーマのフォーラムが開催されるのでご案内します。
名称: かながわ脱炭素アクションフォーラム 若者世代が拓く カーボンニュートラルの未来
日時: 2024年1月11日(土)10:00~16:30
会場: 新都市ホール(横浜市)/オンライン
主催: 神奈川県
参加費: 無料
主な内容:下記HPより抜粋
【事例報告】
・特別事例報告 関藤竜也 (株)クラダシ代表取締役会長
・第1回かながわ脱炭素大賞 受賞者による取組事例の報告
・かながわCO2CO2(コツコツ)ポイント+ Earth hacks(株)
【脱炭素セミナー】
竹村 眞一 氏(京都芸術大学教授)
【基調講演】
小泉進次郎 氏(衆議院議員、元環境大臣)
【パネルディスカッション】
「若者世代が拓くカーボンニュートラルの未来」
コーディネーター:黒岩 祐治(神奈川県知事)
パネリスト:
・小泉 進次郎 氏(衆議院議員 元環境大臣)
・竹村 眞一 氏(京都芸術大学教授)
・ふきたろう 氏(GREEN×EXPO2027応援団)
・県立有馬高等学校 生徒2名
【第1回かながわ脱炭素大賞表彰式】
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