アンデルセンのメモ

「マッチ売りの少女」「みにくいアヒルの子」などを書いたデンマークの童話作家アンデルセンは、貧しい家庭の生まれで若い頃は大変苦労していたそうです。そんな環境も影響したせいか、彼は大変な心配性でした。彼の伝記「Hans Christian Andersen, the life of a storyteller」(Jackie Wullschlager, 2000) によると、彼は生きたまま埋葬されてしまうことをとても恐れていて、常にベッド脇のテーブルの上に「私は死んだように見えるだけです」というメモを置いていたそうです。もちろんアンデルセン自身は真剣だったと思いますが、さすが発想が豊かですよね。

ところで、あるデンマークの建築家も豊かな発想で現状の課題解決に挑戦しています。
ビャルケ・インゲルス氏は建設後50年経って老朽化したごみ焼却場の建て替えに向けた設計コンペにおいて、焼却場と発電所、熱供給プラント、環境教育施設、スキー場、クライミングウォールなどの娯楽施設を融合したサステナブルな山(コペンヒル、Copenhill)の構想を提案しました。この奇抜なアイディアが高く評価されて採用され、2019年に完成し、今に至っています。このスキー場は幅60m、長さ450mもあって、一年中スキーができるそうです。すごいですね。

この再開発の話は2020年に「コペンハーゲンに山を」という映画にもなっています。

こちらで予告編が見られますが、ワクワク感が伝わってきますよ。

UNITED PEOPLE:「コペンハーゲンに山を」

インゲルス氏は、トヨタ自動車が静岡県裾野市に建設しているサステナブルな未来都市構想「ウーブン・シティ」の都市設計を担当しました。日本ともこんな形で繋がっているんですね。

さて、去る10月に開催された「都市と建築のグリーン化」に関するシンポジウムの資料と映像が公開されていますので、ご案内します。

【映像・資料 公開】
名称: GBJシンポジウム2024「都市と建築のグリーン化 新たなまちづくりのビジョン ~構想から実践へ 脱炭素の次なるステップ~」
開催日: 2024年10月24日
主催: 一般社団法人グリーンビルディングジャパン、U.S. Green Building Council (USGBC)

主な内容:下記HPより抜粋 

○オープニング
木下 泰
一般社団法人グリーンビルディングジャパン 共同代表理事
Eminence Partners合同会社 代表社員

○USGBC挨拶
Jing Wang
Vice President of USGBC & GBCI North Asia

○LEEDプラークセレモニー
プレゼンター
Andy To
Managing Director of USGBC & GBCI North Asia

パネルディスカッション
都市と建築のグリーン化 新たなまちづくりのビジョン

【パネルディスカッション第一部】
・相浦 みどり:建築家、PLPアーキテクチャー パートナー
・飯田 美樹:カフェ文化、パブリック・ライフ研究家
・東浦 亮典:東急株式会社 常務執行役員
・平松 宏城:LEEDフェロー/GBJ共同創設者、株式会社ヴォンエルフ・
       株式会社Arc Japan 代表取締役、合同会社ロンポワン 共同経営者
・齋藤 敦子:GBJ運営委員、コクヨ株式会社、一般社団法人 Future Center Alliance Japan 理事

モデレーター:似内 志朗  GBJ運営委員、ファシリティデザインラボ代表

【パネルディスカッション第二部】
・馬場 正尊:建築家、株式会社オープンA 代表取締役社長
・藤間 朋久:GBJ学生ユース2024年度代表、東京大学 工学
・相浦 みどり:建築家、PLPアーキテクチャー パートナー
・飯田 美樹:カフェ文化、パブリック・ライフ研究家
・東浦 亮典:東急株式会社 常務執行役員
・平松 宏城:LEEDフェロー/GBJ共同創設者、株式会社ヴォンエルフ・
       株式会社Arc Japan 代表取締役、合同会社ロンポワン 共同経営者
・齋藤 敦子:GBJ運営委員、コクヨ株式会社、一般社団法人 Future Center Alliance Japan 理事

モデレーター:似内 志朗 GBJ運営委員、ファシリティデザインラボ代表

○クロージング
柳瀬 真紀(やなせ まき)
一般社団法人グリーンビルディングジャパン 共同代表理事
合同会社ウィリディスMEPエンジニアリング 代表社員

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