木質ペレット生産者の環境汚染

なんと、木質ペレット生産者が大気汚染に加担しているという状況が起こっているようです。「き、君らは一体何をしてくれてんだ」と声を荒げたくなってしまう話ですね。

しかしこれは、木質ペレットを大量に輸入している日本にとっても重要な問題です。

この問題について、一般財団法人 地球・人間環境フォーラムが開催するセミナーをご案内します。

名称: 緊急セミナー「米国南東部ペレット生産者の度重なる環境法違反~
    日本のFIT制度はどう対処すべきか?」

日時: 2024年12月10日(火)17:00~18:30 
会場: オンライン 
主催: 一般財団法人 地球・人間環境フォーラム 
参加費: 無料 

主な内容:下記HPより抜粋 

再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の支援により、輸入に依存する大型の木質バイオマス発電所の建設・運転開始が日本各地で相次ぎ、主要な燃料である木質ペレットの輸入量は500万トンに達しています。米国からの木質ペレット輸入量は22年から急増し、昨年は120万トンを超え輸入元第三位となりました。

米国のペレット工場の多くは、南東部の貧困率が高いコミュニティに立地し、以前から大気汚染などの環境法違反が繰り返されてきました。最近の調査では、英国のエネルギー大手企業が所有する工場で過去10年間に11,000件以上という膨大な環境規制違反が明らかになりました。同様の違反は、カナダでも多数明らかにされています。

FIT制度では、バイオマス発電の燃料の持続可能性と合法性が求められています。しかし実際に海外の生産地での違法行為が判明した場合どのように対処するのかは判然としていません。現状では、違反の有無を明らかにするための有効な取り組みが無く、トレーサビリティ(伐採地やペレット工場の特定)とその情報公開や、事後的に違反が発覚した場合の措置も明確には定められていません。

本セミナーでは、分析を行った英国の調査機関と米国NGOの専門家にご登壇いただき、このような生産地の法令に違反し、住民の暮らしに悪影響を与えるバイオマス発電事業をFIT制度で支援することの妥当性を考えます。

「FITバイオマス発電と持続可能性・合法性」
飯沼佐代子(地球・人間環境フォーラム)

「木質バイオマスの気候・環境的影響、英Drax社の概要、英国及び欧州の政治・財政的背景(仮)」
Matt Williams(Forest Advocate, 天然資源防護協議会(Natural Resources Defense Council))

「Land and Climate Reviewがどのようにして、バイオマス業界の汚染を明らかにしたか」
Camille Corcoran(Assistant Editor, Land and Climate Review)、
Bertie Harrison-Broninski(Senior Editor, Land & Climate Review)

質疑応答
Land & Climate Review(気候変動と経済活動の関係性を研究する英国の調査機関)

Natural Resources Defense Council(気候変動、海洋保護、野生生物保護等に取り組む、米国最大級の環境保護団体)

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