コンクリートに電気を蓄える 

これまた面白い技術です。電気を蓄えられるコンクリートが開発されているそうです。マサチューセッツ工科大学(MIT)が研究開発している「ec3」(electron-conducting carbon-cement material, 電子伝導性炭素セメント材料)は、コンクリートに「カーボンブラック」という炭素の微粒子を混ぜることで蓄電、さらには発熱もできるようになるというものです。

一般の電池は化学反応によって電気エネルギーを得ますが、化学反応が繰り返されるうちに蓄電能力が低下します。しかし蓄電コンクリートは化学反応によらずに電気が起こるので、長期的に使うことができるそうです。

また、一戸建てのコンクリート基礎に使えば、丸1日分の電気を蓄電できるため、たとえば自宅に太陽光パネルを設置していたら、その活用の効率が高まります。
・大きなコンクリート構造物そのものが蓄電池になる
・道路に電気を蓄えて、走行中のEV車に非接触充電ができる
・道路の融雪に利用できる
といった利用が想定されています。

會澤高圧コンクリート株式会社(苫小牧市)とMITが今年4月、このコンクリートの社会実装を目指して共同研究コンソーシアムを設立しました。こちらの動画で會澤高圧コンクリートの方々のプレゼンを視聴できます。

蓄電コンクリートプレゼンテーション【ものづくりサステナフェア2024】

難しい話も、こうして聴くと理解しやすくなりますね。これからも開発が進むにつれて応用範囲が広がりそうで、ちょっと夢のある話ですね。

さて、大阪グリーン購入ネットワークの主催で、建築分野のカーボンニュートラルについてのセミナーが開催されますのでご案内します。

名称: セミナー「建築分野におけるカーボンニュートラル 脱炭素社会の実現を目指して」
日時: 2024年11月7日(木)14:00~17:00 
会場: おおさかATCグリーンエコプラザ/オンライン 
主催: 大阪グリーン購入ネットワーク
参加費: 無料 

主な内容:下記HPより抜粋 

「再生可能エネルギー熱利用とマネジメントによるエネルギーを実現した新宮市庁舎」
東北文化学園大学 建築環境学科 客員教授 赤井仁志氏
ミサワ環境技術株式会社 技術開発本部執行役員 技術開発本部長 駒澤昭彦氏

「OMO7大阪 by 星野リゾート 新今宮駅前の風景を一新する緑の都市広場『みやぐりん』」
株式会社日本設計 設備設計群関西・中部グループ長 生島宏之氏

「積水化学グループにおけるカーボンニュートラルに向けた取り組み」
積水化学工業株式会社 ESG経営推進部環境経営グループ長 三浦仁美氏

「総合レンタル業のパイオニア」が挑むサステナブルな木造建築」
西尾レントオール株式会社 広報宣伝室長 西垣内渉氏

「ネット・ゼロ時代の建築水環境」
東洋大学 総合情報学部 教授 小瀬博之氏

詳しくはこちらをご覧ください。