海面上昇 2050年までに大阪で27cm 

8月26日に国連が海面上昇に関する報告書を公表しました。
“Surging Seas in a warming world”(温暖化する世界で押し寄せる海)という、あまり穏やかでないタイトルです。

United Nations “Surging Seas in a warming world”

「20世紀初めからの海面上昇のスピードは、過去3,000年間のどの世紀よりも速い。しかも、そのスピードは加速している」

「1993年から2002年の上昇は年間0.21cmだったが、2014年から2023年は倍増して0.48cmとなった」

ということが書かれています。年間でたった5ミリ程度か…、と言ってしまうこともできますが、歳をとると年月が過ぎるのが早くなりますよね。10年、20年なんてあっという間です。5センチ、10センチの上昇なんて、すぐなんですよね。しかもそのペースが加速しているとなると、深刻な話です。

この報告書では世界の主要な都市における、過去30年と今後30年の海面上昇の数字が見られます。それによると、大阪では過去30年で13cm上昇しており、2050年までにさらに27cm上昇することが予測されています。東京はそれぞれ3cm、13cmとなっています。

これは今世紀末に気温が3度上昇しているシナリオにおいての話ですから、まだこれからの努力で変えられるかもしれません。そうであってほしいですね。私たちが地球環境を守っていけるのか、その本気度が試されています。

さて、戦後の経済成長の過程で起きた様々な環境問題を背景に、1974年に「自然保護憲章」が制定されました。この制定50周年を記念してシンポジウムが開催されるので、ご案内します。

*自然保護憲章は、「自然は、人間をはじめとして生きとしいけるものの母胎であり 厳粛で微妙な法則を有しつつ調和をたもつものである」という前文から始まるもので、自然の大切さを再確認し、その保護の重要性を訴えた九つの行動指針です。

日本自然保護協会:「自然保護憲章」とは?

名称: 自然保護憲章50周年記念シンポジウム「ネイチャーポジティブによる社会変革」
日時: 2024年9月11日(水)13:00~16:00 
会場: 星稜会館ホール(東京都千代田区)/オンライン 
共催: (公財)日本自然保護協会、(一財)自然公園財団、経団連自然保護協議会、環境省
参加費: 無料 

主な内容:下記HPより抜粋 

開会挨拶:主催者挨拶
はじめに:「自然保護憲章のこころ」
亀山 章(日本自然保護協会前理事長、東京農工大学名誉教授)

基調講演:「ネイチャーポジティブへの期待」
山極 壽一(京都大学名誉教授、総合地球環境学研究所所長)

パネルディスカッション:
「自然保護憲章からつながるネイチャーポジティブへ」
進行:茅野 恒秀(信州大学准教授)
コメンテーター:石井 実(大阪府立大学名誉教授、大阪府環境農村水産総合研究所理事長)
パネラー:
伊藤 康志(宮城県大崎市長)
植田 明浩(環境省自然環境局長)
小林 海瑠(ユース団体「緋熊と黒潮」代表)
酒向 里枝(経団連自然保護協議会事務局長)
志村 智子(日本自然保護協会事務局長)
藤木 庄五郎((株)バイオーム代表取締役)

閉会挨拶:自然公園財団

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