南北循環の崩壊 早まるのか

8月5日の記事に驚かされました。

CNN:大西洋の海洋循環、早ければ2030年代後半にも停止か 新研究(2024年8月5日)

温暖化が進んで北極の氷が溶けることで、北大西洋での海水の沈み込みが鈍り、海水の循環がやがて崩壊し、ヨーロッパや北米が寒冷化していくという可能性についてはこれまでにも予想されてきましたが、最近の研究で、2037年から2064年までのあいだに崩壊する可能性があり、2050年までに崩壊する可能性は59±17%だとしています。これまでの想定よりも時期が早まっているそうです。

2000年代に入ってから北大西洋・南大西洋の海中に横断的に数十の係留装置を沈めて海流の速さや水圧、水温、塩分濃度などを計測するプロジェクトがいくつも行われています。今回の研究も、こうした実測値があって初めて成立したものですから、データを取ることの重要性をあらためて感じますね。

自然を回復する「ネイチャーポジティブ」も、やはりデータなしにはなかなか進めていくことは難しいですよね。

JICA地球環境部の主催で、リモートセンシングなどを通して森と生物多様性の計測に関するセミナーが行われますので、ご案内します。

名称: どうやって測る?森と生物多様性 ~ネイチャーポジティブに向けた見える化技術の現状~
日時: 2024年8月21日(水)15:30~17:00 
会場: オンライン 
主催: JICA地球環境部 森から世界を変えるプラットフォーム事務局
参加費: 無料 

主な内容:下記HPより抜粋 

「森から世界を変えるプラットフォーム」は、JICA地球環境部と森林研究・整備機構森林総合研究所REDDプラス・海外森林防災研究開発センターが共同事務局を務める、途上国における森林の保全や持続可能な管理を支援する取組みを推進するためのプラットフォームです。

今回のセミナーでは、リモートセンシングやビッグデータ等を用いて、森や生物多様性の計測・可視化に関する技術・サービスを提供する民間企業の方にご登壇いただきます。また、リモートセンシングについては、どのような種類の技術があるのか、それぞれどのような長所・短所があるのかについてもご紹介いただきます。

【森林分野におけるリモートセンシングの概要】
・一般社団法人 リモート・センシング技術センター(RESTEC)
 研究開発部 環境解析課 主幹研究員
 遠藤 貴宏氏(JICA地球環境部森林・自然環境グループ インハウスコンサルタント)
【民間企業による森林分野の取組】
・株式会社Synspective ビジネス部 カスタマーエンジニアリングユニット マネージャー
 和智 明日香氏
・DeepForest Technologies株式会社 事業総括部 海外事業責任者
 桐岡 陽子氏

【民間企業による生物多様性分野の取組】
・株式会社シンク・ネイチャー ソリューション営業部
 松井 智諒氏

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