ヘビは狩り ヒトは発電 赤外線

なんだか俳句みたいなタイトルになってしまいましたが、「赤外線」と聞くと、身近なところでは赤外線ヒーターを連想するのですが、自然界に目を向けると、ヘビは赤外線を感知して獲物を捕らえる、なんてことを聞いたことがありますよね。北米に生息するニシダイヤガラガラヘビ(Crotalus atrox)は、目と鼻の間に「ピット器官」を持ち、ここで獲物が発する体温、つまり獲物が放射している赤外線を感知します。人間だってヒーターに手をかざせば「お~、あったかいな~」くらいは感じますが、彼らはなんと0.003度の温度差を感知でき、それを映像として捉えているそうです。真っ暗闇の中、離れたところをちょろちょろ動くネズミの体温をキャッチし、その方位と距離まで分かってしまうそうですから驚きです。

ところで、その赤外線を使って発電する技術があることを最近知りました。京都大学化学研究所の坂本雅典氏らが2021年に設立した株式会社オプトマスが開発に取り組んでいる「透明太陽電池」です。

読売新聞:透明太陽電池で「街を森に」[2024年1月27日]

透明な素材で赤外線だけを効率よく吸収し、それを電気に変えるというものです。入射した光が金属表面に当たると電子が一斉に振動する「表面プラズモン共鳴」という現象があり、その中でもナノメートルサイズの構造物で起こる「局在表面プラズモン共鳴」という現象を利用しているそうですが…、なんだかちょっと難しそうな話ですね。

ともあれ、今後も変換効率の向上などを進めて、2030年までに実用化することを目標にしています。透明なので、窓ガラスに使っても景観を損なうことがありません。いやあ、こうなると応用範囲は無限ですね。

さて、話は変わりますが、製造業における省エネと脱炭素に関するセミナーが開催されるので、ご案内します。

名称: 第30回PVビジネスセミナー「製造工場 省エネ・脱炭素化のポイント」
日時: 2024年7月25日(木)13:00より
会場: オンライン 
主催: 株式会社アクセスインターナショナル
参加費: 無料

主な内容:下記HPより抜粋 

製造工場の脱炭素化の促進を目的として、環境省の政策制度・制度動向や効果的な省CO2化手法、CO2削減事例を紹介します。

○「中小企業などの工場・事業場の脱炭素化に向けて」
環境省 地球温暖化対策事業室
室長補佐 峯 健介氏

○「カーボンニュートラルの推進と今後の展望」
再エネ100宣言 RE Action 参加団体
加山興業株式会社(愛知県豊川市)
経営企画室長 田畠 真一氏

詳しくはこちらをご覧ください。