氷を失った極北のハンターたち

自分がもしグリーンランドでハンターとして生活していたら、どんな気持ちになっていただろうか…。そんなことを考えさせられる記事を見かけました。

Polar Journal: Northern Greenland hunters call for help
(グリーンランド北部のハンターら 助けを求める[2024年1月3日])

北極の気温上昇は、地球全体の平均と比べて4倍の速さで進んでいます。海氷上を犬ぞりで移動しながら伝統的狩猟を行なって生活してきたグリーンランド北部カナック地域の人々は、海氷が融けて激減してしまったため、狩猟を行うことが非常に困難な状況に陥ってしまい、去年11月以降は狩猟ができない状態が続きました。いつもなら冬の狩猟は生活の糧と、貴重な収入源となります。

このような危機的状況はこれまでほとんどなかったそうです…。政府にこの窮状を訴えた結果、緊急措置として100万デンマーククローネ(約2300万円)の補助金が拠出されることになりました。

こうした補助金が十分なのか、今後も必要になるのか、そして今後の狩猟はどうなっていくのか、子供たちをどう育てていけばいいのか…。地域の人々にとってとても苦しい状況だと想像できます。

カナック村で氷河や気候変動について研究している北海道大学の杉山慎教授の記事がありますので、こちらも参考にしていただければと思います。

笹川平和財団 海洋政策研究所:
氷の島グリーンランドで何が起きているのか
~気候変動が北極の自然環境と社会に与える影響~(2024年6月5日)

止まらない氷床融解の現状、大西洋の南北循環、氷河の融け水と海洋生態系のつながり、現地の人々との協働など、とても興味深い内容です。

さて、話は日本に戻りますが、環境省が地域の脱炭素化推進に関して
全8回のセミナーを開催するので、ご案内します。

名称: 令和6年度 はじめよう!地域再エネセミナー
   「第1回 自治体が地域エネルギーに取り組むべき理由」

日時: 2024年7月19日(金)13:00~15:15
会場: オンライン 
主催: 環境省
参加費: 無料 

主な内容:下記HPより抜粋 

この講座(全8回)は自治体職員向けの講座内容となっていますが、民間企業の方も参加できます。

テーマ1「脱炭素の潮流と地域が考えるべきこと」
株式会社まち未来製作所 主席研究員(地域戦略部門) 上保 裕典氏
テーマ2「自治体が地域エネルギーに取り組むべき5つの理由」
一般社団法人ローカルグッド創成支援機構事務局長 稲垣 憲治氏

○次回以降の講座
第2回 実行計画(区域施策編)作成の留意点 8/1(木)
第3回 地域にあった再エネ導入を探る
    (太陽光、木質バイオマス熱利用、小水力、畜産・農業・水産バイオガス) 8/21(水)
第4回 地域脱炭素の具体施策1(Jクレジット、ソーラーシェアリング、生ごみバイオガス)9/27(金)
第5回 地域脱炭素の具体施策2―建築物(省エネ診断、断熱改修、ZEB、ZEH) 10/11(金)
第6回 地域脱炭素の具体施策3―交通・まちづくり・レジリエンス 10/22(火)
第7回 官民連携事業について知っておくべきこと 11/5(火)
第8回 地域脱炭素に取り組む自治体による事例紹介  11/18(月)

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