シベリア 20万年をのぞく巨大クレーター 

気候変動の影響でいろいろな現象が起きていますが、これもまた驚きの現象です。

ロシアのサハ共和国に、バタガイカ・クレーターと呼ばれる穴があります。クレーターと言っても火口や隕石の跡ではなく、永久凍土が溶けて沈下してできたものです。1960年代の森林伐採の影響で永久凍土が溶け始め、気温上昇が拍車をかけました。また、2008年に起こった洪水によってさらに拡大したそうです。

BBC: Siberia’s enormous hole in the ground is getting bigger (シベリアの巨大な穴が拡大している)

長さ1km、深さ50mを優に越え、その境界線は1年で20mから30m拡大しているそうです。上の映像では人の大きさと比較できるので、その大きさに驚かされます。

このような気候変動の影響を見せている一方で、この陥没で露出した氷と土壌には過去20万年分の地質学的・生物学的な歴史が凝縮されています。絶滅した太古の動物の遺骸が発見されたり、この地域が現在より暖かく乾燥していた時代があったことが分かったりしています。

さて、「持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム」の第16回目が開催され、海外からも多数の専門家が登壇しますので、ご案内します。

名称: 第16回 持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム【ISAP2024】 
    「地球のトリプル・クライシスを乗り越えるために必要な統合的アプローチとは」

日時: 2024年7月23日(火)09:00~17:50 
会場: パシフィコ横浜/オンライン 
主催: 公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)
参加費: 無料 

主な内容:下記HPより抜粋 

○開会式
環境省
来賓あいさつ:橋本 和也 神奈川県 副知事
開会あいさつ:武内 和彦 IGES 理事長

○特別講演
・ルイス・ゴメス・エチェベリ 国際応用システム分析研究所(IIASA)名誉研究者
  / 気候変動とSDGsのシナジーに関する専門家グループ共同議長
・エリック・ザスマン IGES サステイナビリティ統合センター プログラムディレクター

○全体会合
(1) 2050年ネット・ゼロの達成に向けた質の高い炭素市場の構築と実践
(2) 生物多様性評価とは-グローバルおよびローカルの観点から
(3) 国際プラスチック条約に向けた国際交渉と今後の展望
(4) 地方自治体主導によるレジリエントな社会への道筋:地域循環共生圏アプローチの活用

○パラレルセッション
(1) 1.5℃ロードマップー脱炭素でチャンスをつかむ。未来をつくる。
(2) 持続可能な社会の実現に向けて:パートナーシップの強化と実践
(3) アジア太平洋から考える気候安全保障 -人の移動と食料安全保障のつながり-
(4) 大学による地域脱炭素化と地域課題の解決に向けた取り組み

○閉会式
閉会あいさつ:高橋 康夫 IGES 所長

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