適材適所 バッテリーも

人事でよく「適材適所」と言いますが、もともとは木造家屋の建築現場で使われていた言葉で、木材の種類・性質にあわせて最適な配置をすることを指していたようです。東北大学のこの新型電池の発表を見た時に、ふとこの「適材適所」という言葉を連想しました。

東北大学:資源が豊富なマグネシウムと紙から低環境負荷の新型電池を開発 塩水で駆動、ウェアラブルSpO2測定器やGPSセンサー用電源に応用(2023年3月19日)

土壌や海水中に豊富に存在するマグネシウムや紙、炭素などの環境負荷が低い材料を使って、なんと塩水で駆動する電池だそうです。大きな電池ではありません。しかし小さなセンサーやウェアラブルデバイスなどを動かすには十分な電力を得られるそうです。

大きな出力が必要な電池、小さな出力でよい電池、小型でなければならない電池。用途によって要求される性能も違いますから、材料や構造も柔軟に考えていき、様々な「適材」が生まれ、「適所」に使われていくようになるといいですね。

脱炭素化に対応するために特に重要度が高まっている鉱物資源があり、その採掘をめぐって様々な問題も起こっています。FoE Japanとアジア太平洋資料センターが開催した連続セミナー「気候危機と鉱山開発ー望まぬ開発に抗う人びと」の第1回の動画と資料が公開されたのでご案内します。

名称:【連続セミナー:気候危機と鉱山開発ー望まぬ開発に抗う人びと】
    第1回:バッテリー材料生産現場で脅かされる暮らし~インドネシアからの訴え

開催日: 6月5日  
共催: 国際環境NGO FoE Japan、アジア太平洋資料センター(PARC)

主な内容:下記HPより抜粋 

・開催趣旨・・・松本 光 国際環境NGO FoE Japan
・南スラウェシ州ソロワコ・ニッケル開発の概要と問題点(逐字訳あり)
 ・・・インドネシア環境フォーラム(WALHI)南スラウェシ
・ロエハ・ラヤ地域の胡椒農家の声ータナマリア鉱区での探査・採掘活動で脅かされる生活
 (逐字訳あり)・・・ロエハ・ラヤ地域の女性、農民
・日本NGOの取り組み・・・田中 滋 アジア太平洋資料センター(PARC)
・質疑応答

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