この頃、世界のあちこちで起こっている洪水や大雨のニュースが気になります。
「中国南部 記録的大雨で被害相次ぎ約11万人避難 温暖化影響も」(4月24日 NHK)
「ケニアで大規模洪水 国土の半分で被害、被災者10万人超」(4月25日 CNN)
「インドネシア 大雨で鉄砲水や洪水 37人死亡 18人不明 救助急ぐ」(5月13日 NHK)
「ブラジル洪水の死者143人、降雨続く」(5月13日 ロイター)
「アフガン、洪水で300人超死亡 WFP発表」(5月13日 時事通信)
こうした災害の全てが地球温暖化のせいだと言えなくても、やはり気候の状況は気になってしまいますよね。4月に世界気象機関(WMO)が報告書「アジアの気候の現状 2023年」を公表しました。
WMO:State of the Climate in Asia 2023
「いま忙しいから、二つだけポイントを教えてほしい」という方には、まずこれです。
・アジアは今でも世界で最も災害が発生しやすい地域である。
・海面温度と海洋貯熱量が過去最高を記録した。
もう少し時間のある方のために、報告書の冒頭部に重要なメッセージとして挙げられている項目を抜粋します。
【気温】2023年のアジアの平均気温は、1991年から2020年の基準期間を0.91℃上回り、記録上2番目に高かった。2023 年にはこの地域の多くの地域で猛暑が発生した。日本は観測史上最も暑い夏を経験した。
【氷河】アジアの高山地帯の氷河は、過去40年間で大幅に減少し、その割合は加速している。2023年、ヒマラヤ東部と天山山脈の記録的な高温と乾燥が損失を悪化させた。
【海洋】アジア周辺の海洋は、1982年以来、全体的に温暖化の傾向がある。2023年には、北西太平洋の海面水温の異常が観測史上最高となった。
【干ばつ】中国南西部は干ばつに見舞われ、2023年はほぼ毎月、降水量が平年を下回った。ヒンドゥークシュ地方でも冬の降水量は平年を下回り、インドの夏のモンスーンにともなう降雨は不十分だった。
【洪水・暴風雨】2023年、アジアで報告された水関連の気象災害の80%以上は洪水と暴風雨だった。イエメンは大雨とそれに伴う広範囲にわたる洪水に見舞われ、70以上の地区で30人以上の死傷者と16万5,000人以上が影響を受けたと報告されている。全体として、2023年に報告された79件の水関連の気象災害は、2,000人以上の死者を出し、900万人以上に影響を与えた。
こうした状況を少しでも緩和・改善するために、できることを考えていきたいですね。
さて、2月に経済産業省が開催した省エネに関するシンポジウムの資料が公開されましたので、ご案内します。
名 称 : 省エネルギー推進シンポジウム2024
開催した日: 2024年2月26日
主な内容:下記HPより抜粋
【第1部 サプライチェーンで求められる企業の省エネルギー対策について】
(1)施策説明「改正省エネ法を踏まえた手続きについて」
(2)基調講演「日本のGXの展望と課題ー企業に求められる対応とは」
(3)企業講演「カーボンニュートラル対策に取り組む企業事例:日本特殊陶業の取組のご紹介」
(4)意見交換「サプライチェーンで求められる企業のカーボンニュートラルに向けた取組とは」
【第2部 物流の省エネ・脱炭素化のポイントを学ぶ】
(1)基調講演 「持続可能な物流の構築に向けてー物流面でのカーボンニュートラルの現状と課題」
(2)企業講演「環境と効率の共存『フェリーで繋ぐ脱炭素社会への航路』」
(3)意見交換「物流の省エネ・脱炭素化に向けて企業が取り組みべきこと」
詳しくはこちらをご覧ください。