”半減”してもまだ脅威 

少し前のことになりますが、2023年のアマゾンの森林消失面積が前年比で半減した、という記事がありました。

産経新聞:アマゾン森林、破壊半減 23年、ブラジル保護強化(2024年1月6日付け)

見出しをパッと見た時は”半減”に気を取られてつい「お、いいニュースではありませんか」と思ったのですが、内容を読んだらそんな印象は吹き飛びました。半減したと言っても、消失面積は約5,152平方km。愛知県に匹敵する広さの森林がごっそり消えてしまいました。

また、世界資源研究所(World Research Institute) の4月4日の記事によると、2023年中の世界における熱帯原生林の消失面積は370万ha (=37,000平方km)で、これは1分ごとにサッカーコートひとつ分が消えていくのに等しいそうです。

Forest Pulse: The Latest on the World’s Forests

世界の森林消失の7割ほどが、ブラジル、コンゴ民主共和国、ボリビア、インドネシアの4カ国で起こっています。

”地球の肺”は今どんな状況なのか。そんなことがテーマのシンポジウムが開催されるので、ご案内します。

名称: 公開シンポジウム 
   「地球の肺を守ろう~世界三大熱帯林の現状及び課題、その保全策について理解を深める~」

日時: 2024年5月20日(月)13:00~16:30 
会場: JICA地球ひろば(東京都新宿区)/オンライン 
主催: 国際協力機構(JICA)
参加費: 無料 

主な内容:下記HPより抜粋 (日英・日仏同時通訳あり)

○第1部 熱帯林保全の意義
現地報告:「”地球の肺”熱帯林保全にとり組む」
大仲 幸作 コンゴ民主共和国環境・持続可能開発省JICA政策アドバイザー
解説:「熱帯林の地球環境への貢献」
北島 薫 京都大学大学院農学研究科教授

○第2部 三大熱帯林の現状及び課題
ブラジルからの報告
ナラ・ヴィダル・パントジャ (Nara Vidal Pantoja)
環境・再生可能天然資源院(IBAMA)環境モニタリング情報センタ ー
(CENIMA)総括コーディネーター

インドネシアからの報告
ムハマド・ザフル・ムッタキン(Muhammad Zahrul Muttaqin)
駐日インドネシア共和国大使館林業アタッシェ

コンゴ民主共和国からの報告
モーリス・マタンダ(Maurice Matanda)
環境・持続可能開発省森林インベントリ整備局長

三大熱帯林地域におけるJICAの支援の現状
栗元 優/JICA地球環境部森林・自然環境グループ第2チーム課長

○第3部 熱帯林保全の実現にむけて(パネルディスカッション)
<パネリスト>
ベンジャミン・トイランべ(Benjamin TOIRAMBE BAMONINGA)
/コンゴ民主共和国環境・持続可能開発省事務次官
ナラ・ヴィダル・パントジャ
ムハマド・ザフル・ムッタキン
加藤 剛 住友林業株式会社 理事 資源環境事業本部副本部長
北島 薫
栗元 優

<モデレーター>
大場 あい(毎日新聞社くらし科学環境部副部長) 

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