京都でタクシーに乗った時のことです。お話好きの運転手さんから「京都には世界文化遺産が17カ所もあるんですよ。さてどこでしょう?」と言われました。「え、17ヶ所も?まず、清水寺ですか?」「はい正解」「あ、金閣寺?」「はいはい」「うーん、二条城?」「その通り~」というやりとりをしたのですが、結局のところ半分も答えられませんでした。これら17ヶ所の建造物をまとめた「古都京都の文化財(京都市、宇治市、大津市)」は、1994年にユネスコ世界文化遺産に登録されています。さすが京都、歴史の街だわ。そんなことを感じたやりとりでした。
そんなイメージとは逆に、京都府はその面積の約4分の3が森林で、ニホンザル、イノシシ、ツキノワグマ、オオタカ、アオバズク、ミミズク、オオサンショウウオなど多種多様な野生生物が生息しています。森林の大半はアカマツやコナラなどが生える二次林なのですが、むしろお寺や神社を取り巻く社寺林のほうが古来の森の姿をとどめていることが多いようで、世界文化遺産の一つである賀茂御祖(かもみおや)神社(下鴨神社)の「糺(ただす)の森」は、なんと平安京ができる以前の植物相の名残があるそうです。1200年以上前の森の姿が垣間見えるということですから、面白いですね。
それから、京都にはサケも来るんです。京都府北部の丹波高地に端を発し、日本海に注ぎ込む由良川は、サケが遡上する国内最南端の川で、「由良川サケ環境保全実行委員会」を中心とした方々がサケの捕獲、採卵、孵化、飼育、稚魚の放流に携わっています。放流時に体長5センチほどだった稚魚は、オホーツク海などを回遊して3~4年後には70センチの立派なサケになって由良川に戻ってくるそうです。
たしかに京都の自然は面白そうです。そんな京都の生物多様性に関するシンポジウムをご案内します。
名称: ~京都府立大学新自然史科学創生センター・きょうと生物多様性センター合同
シンポジウム~生物多様性からみる京都学「京都の自然はオモシロイ!」
日時: 2023年12月10日(日)10:00~16:15
会場: 京都府立京都学・暦彩館/オンライン
主催: 京都府立大学新自然史科学創生センター、きょうと生物多様性センター運営協議会
参加費: 無料
主な内容:下記HPより抜粋
【開会挨拶】
佐藤 雅彦 京都府立大学新自然史科学創生センター長
湯本 貴和 きょうと生物多様性センター長
【趣旨説明】
「様々な生物群のデータベース構築で見えてきたこと」
中嶋 智子 氏 (きょうと生物多様性センター・京都府立大学大学院生命環境科学研究科)
【話題提供】
「京都府における巨木の森:アカガシ林とスギ天然林」
高原 光 氏 (京都府立大学名誉教授・京都府立大学新自然史科学創生センター)
「京都の淡水魚類分布と新たな分布地発見の可能性」
細谷 和海 氏 (近畿大学名誉教授・きょうと生物多様性センター運営協議会副会長)
「京都府の地質と植物分布の関連を探る」
光田 重幸 氏 (きょうと生物多様性センター アドバイザー)
【基調講演】
「京都における自然資本と生物相のリンケージ」
中尾 淳 氏 (京都府立大学新自然史科学創生センター・京都府立大学大学院生命環境科学研究科・京都府立植物園)
【事例報告】
「個別の希少種保全をすすめながら空間保全への途をさぐる」
西野 護 氏 (雲ケ畑・足谷 人と自然の会)
「大阪市域生き物調査:都市だからこそ、人と環境をみつめて-網羅的継続的な実態把握とデータ蓄積」
桝元 慶子 氏 (大阪公立大学・大阪市エコボランティア)
【意見交換・自由討論】
【閉会挨拶】
中尾 史郎 京都府立大学新自然史科学創生センター・京都府立大学大学院生命環境科学研究科
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