EVが破壊する熱帯林がある どうする

電気自動車(EV)のバッテリーの材料に使われるニッケル。その埋蔵量で世界の2割を占めているのがインドネシア。いま、そこではニッケル採掘によって熱帯林の伐採が深刻なペースで進んでいます。

環境保護団体のマイティ・アース(Mighty Earth)がインドネシアの329のニッケル鉱区を調査したところ、8万ヘクタール近くの森林が伐採されていたことが分かりました。話はここに止まらず、現状はまだ森林になっているニッケル鉱区が50万ヘクタール以上あり、その行く末が危ぶまれています。

Mighty Earth:Sourcing Responsible Nickel for EVs

EVの普及に欠かせないニッケルの調達先として注目されるインドネシアですが、その背後で深刻な森林破壊が進んでいるとは。サプライチェーンを考える時、調達先で何が起こっているのかもしっかり考えて、それに対応していかなければなりませんね。こういう問題は環境にとってだけでなく、それを利用する企業にとってもリスクになります。

さて、「気候変動リスクに対する企業のレジリエンス強化に向けて」というテーマでシンポジウムが開催されますので、ご案内します。

名称: 気候変動リスク産官学連携ネットワーク公開シンポジウム
    ~気候変動リスクに対する企業のレジリエンス強化に向けて~

日時: 2023年11月28日(火)13:30~16:30 会場: オンライン 
主催: 環境省、文部科学省、国土交通省、金融庁、国立環境研究所
参加費: 無料 

主な内容:下記HPより抜粋 

・開会挨拶 環境省 

第1部 気候変動リスクに関する非財務情報開示の動向と金融機関の対応

 「ISSBの確定基準」
 IFRS財団 ISSB理事 小森 博司 氏

 「気候変動に伴うリスクに対する千葉銀行の取組」
 千葉銀行 経営企画部SDGs推進室長 石井 廉 氏

 「企業評価・リスク管理の観点から見た企業の気候リスクへの対応」
 日興リサーチセンター株式会社 取締役研究所担当カーボンプライシング研究室長 本山 真 氏

第2部 TCFD対応におけるサプライチェーンリスクへの対応と機会の活用

 「気候変動に向けた東レグループの取組」
 東レ株式会社 常任理事経営企画室担当 サステナビリティイノベーション戦略グループ  野中 利幸 氏

第3部 気候変動対策に関連する国の取組と最新の科学的知見

 文部科学省 研究開発局 環境エネルギー課 環境科学技術推進官 松原 太郎 氏 
 国土交通省 水管理・国土保全局 河川計画課 河川技術調整官 小澤 盛生 氏
 金融庁 総合政策局 総合政策課 サステナブルファイナンス推進室 亀井 茉莉 氏

第4部 パネルディスカッション

 「気候変動リスクに対する企業のレジリエンス強化に向けて」
 モデレーター:国立環境研究所 気候変動適応センター 主幹研究員  岡 和孝

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