脱炭素に役立つ炭素 どうなる

「脱炭素」という言葉ばかり聞いていると、なんだか炭素が悪い物だという印象を持ってしまいそうですが、温暖化対策でますます重要度が高まっている炭素があります。それは黒鉛。鉛筆の芯にも使われているあの黒いやつです。リチウム電池の負極材として使われていますから、電気自動車に搭載するバッテリーでも、太陽光発電で作った電気をためておく蓄電池にも必要な材料です。これはもう、脱炭素には欠かせませんよね。

日本はその9割以上を中国から輸入しているのですが、その中国の商務省が10月20日に、一部の黒鉛製品について12月1日から輸出許可を義務付けると発表しました。事実上の輸出規制になりそうです。中国は世界の黒鉛の供給量の67%を占めているので、脱炭素に向けた世界中の取り組みに今後どのような影響が出てくるのか、気になるところですね…。

さて、蓄電池に関するシンポジウムが開催されるので、ご案内します。

名称: 蓄電池国際シンポジウム2023「蓄電池産業戦略を支える人材の育成」
日時: 2023年10月30日(月)13:00~17:15
会場: 京都大学 桂キャンパス 
主催: 京都大学 産官学連携本部 RISING3
参加費: 無料 

主な内容:下記HPより抜粋 

・基調講演
“Materials-Electrolyte-sensing Innovations Towards improved and Sustainable Battery Chemistries”
ジャン-マリー・タラスコン教授
コレージュ・ド・フランス教授、フランス電気化学エネルギーデバイス研究ネットワーク(RS2Eヘッド)

・講演・パネルディスカッション
 山田裕貴 教授 大阪大学産業科学研究所 エネルギー・環境材料研究分野
 
 林 晃敏 教授 大阪公立大学大学院工学研究科 物質化学生命系専攻 応用化学分野

 乾 直樹 特定教授 住友化学|京都大学工学研究科 物質エネルギー化学専攻

 安部武志 教授 京都大学 工学研究科物質エネルギー化学専攻 エネルギー化学講座 工業電気化学分野

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