個人的な連想ですが、ジャマイカといえば、まずボブ・マーリーが真っ先に頭に思い浮かんだものです。しかし、これからはもう少し違うことも思い浮かぶことになりそうです。ジャマイカの首都キングストンに、国際海底機構(International Seabed Authority, ISA)という、これまたなかなか重要な国際機関があることを知りました。
ISAは1994年に国連海洋法条約によって設立された機関。その目的は、人類の共同の財産であると規定された深海底にある鉱物資源の管理です。
最近、マンガン団塊やメタンハイドレートなど、海底に眠る資源の採掘が注目されています。しかし、深海での採掘が長期的に海洋生態系に与える影響が懸念されています。
Biological responses to disturbance from simulated deep-sea polymetallic nodule mining(2017年)
また今年5月には、マンガン団塊には高い自然放射線があり、健康へのリスクがあるとする研究結果が公表されました。
AWI Researchers demonstrate High Natural Radioactivity of Manganese Nodules
New study shows: Handling manganese nodules can pose health risks
この分野には未知の部分が大きく、更なる研究が必要なようですが、脱炭素化社会を達成するためには、さまざまな地下資源が必要で、深海の採掘も避けて通れないのかもしれません。そんな中、開発と環境保護を両立させるためにどのような規制を設け、どう管理していくのか。これから先、国際海底機構の名前を目にする機会が増えそうですね。
さて、環境配慮型再エネの推進にむけてというテーマのシンポジウムが行われますので、ご案内します。
名称: 「カーボンニュートラルとネイチャーポジティブの同時達成に向けた取組
〜環境配慮型再エネの推進に向けて〜」
日時: 2023年8月31日(木)14:00〜17:00
会場: 千葉大学/オンライン
主催: 環境省
参加費: 無料
主な内容: 下記HPより抜粋
(1)開会挨拶
堀上 勝 (環境省 大臣官房審議官)
(2)基調講演 (タイトルは仮題)
これからの環境行政について
大塚 直 (早稲田大学 法学部 教授)
(3)話題提供 (タイトルは仮題)
1. カーボンニュートラルに向けた再エネ推進について
吉野 議章 (環境省 地球環境局 地球温暖化対策課長)
2. ネイチャーポジティブ実現に向けて
若松 伸彦 (公益財団法人日本自然保護協会 保護・教育部保護チーム室長)
3. 地域脱炭素の推進について
大沢 義時 (岩手県久慈市 企業立地港湾部 港湾エネルギー推進課長)
4. 環境配慮型再エネの推進に向けて 〜環境アセスメントの果たす役割〜
大倉 紀彰 (環境省 大臣官房 環境影響評価課長)
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