石の文化を支えた笠岡 里海をとりもどす取り組み

大阪城。旧日本銀行本店。三越本店。日本橋。靖国神社大鳥居…。

これらの建造物に共通しているものは何でしょうか…。
答えは、岡山県笠岡諸島で採掘された花崗岩がたくさん使われている、ということです。

笠岡諸島、小豆島(しょうどしま)、塩飽(しわく)諸島などを含む瀬戸内の備讃(びさん)諸島は、平地が少なく、巨大な花崗岩が剥き出しになっており、江戸時代以降に良質の石が切り出されて建築物に使われるようになりました。日本の建築文化において、実に大きな役割を果たしてきた存在なのです。

また、海に囲まれていることが逆に海運には好都合で、巨大な石を大量に遠隔地に運ぶことを可能にしました。海が広大な「道」だったわけですね。

岡山県から香川県にかけて、石材の採掘や運搬に関連した文化財が多数あり、文化庁が認定する「日本遺産」になっています。

笠岡市: 日本遺産PR動画

笠岡市では、美しい海をとりもどすための取り組みが行われています。平成28年に、漁業連絡協議会、豊かな海づくり協力会、NPO法人里海づくり研究会議、岡山県、そして笠岡市の5者が「美しい豊かな海づくりに関する協定」を締結しました。

地元の工業高校がアマモ場の面積の測量をドローンで行なったり、アマモの種まきを行うなど、若い世代も参加しています。

この笠岡で「里海シンポジウム」が行われますのでご案内します。

名称: 里海シンポジウム in 笠岡
    「豊かな海の再生~増やそう海の応援団~」

日時: 2023年8月26日(土)13:30~17:00
会場: 笠岡市保健センター(岡山県)/オンライン
主催: (公財)おかやま環境ネットワーク、笠岡市、笠岡地区漁業連絡協議会、おかやまコープ、
    天野産業株式会社、NPO法人里海づくり研究会議
参加費: 無料
主な内容: 下記HPより抜粋 
 笠岡の海では漁業者と協定関係者が連携して、アマモ場の再生、海ごみの回収、稚魚放流など、年間延べ300名が参加して様々な活動を行っています。アマモの種を取り、種をまく。海ごみを拾い、稚魚を放流する。一つ一つの活動を通して、海を大切にし、海の恵みに感謝し、実践型の海洋教育として、継続やさらなる展開を目指しています。
 本シンポジウムを機に、笠岡諸島における美しく豊かな海づくりにかける機運を高め、これらの取組にご協力いただける方々を増やすとともに、笠岡の海への愛着を醸成し、他地域と連携して岡山県全体の里海づくりを推進したいと考えています。

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