ニューヨーク州のハドソンバレーとケニア中部のサバンナ。主にこの二つのフィールドで長期にわたり感染症の生態学を研究してきたバード大学フェリシア・キーシング教授。彼女の実証的な研究で明らかになったことの一つに「生物の多様性が低下すると感染症が増加する」ということがあります。
例えばケニア。人間の干渉などにより大型の哺乳類が減少すると、げっ歯類などの小型哺乳類が増えます。これらの小型哺乳類はさまざまな人獣感染症の宿主であるため、ノミなどを媒介して人獣感染症の人への感染率が高まります。
逆に、さまざまな種の生物が存在すると、生態系内での病原体の増殖と拡散を阻害する効果があり、これは「希釈効果(dilution effects)」と呼ばれています。生物多様性が豊かで、希釈効果が高くなると、本来の宿主以外の種への感染のリスクが下がるわけです。
生物多様性を守ることは、人間の社会を守ることにもつながるということを示す、一つの好例ですね。
2022年にキーシング教授はコスモス国際賞を受賞し、記念講演を行なっています。その様子がこちらの動画で見られます。
さて、生物の保全に関連したセミナーが開催されますので、ご案内します。
名称: 第21回 環境問題の現況と将来を展望するセミナー
「生物の不思議を知り 生物の保全を考える」
日時: 2023年9月1日13:30~16:10
会場: 大宮ソニックシティ市民ホール(埼玉県)/オンライン
主催: 一般社団法人 埼玉県環境検査研究協会、埼玉県環境科学国際センター
参加費: 無料
主な内容: 下記HPより抜粋
・基調講演 1
生物の不思議を知る ~多様な植物の驚きの機能~
埼玉大学 教授 豊田 正嗣 氏
・基調講演 2
生物の保全を考える ~グローバルな動きと地域の取組~
東京都立大学都市環境学部 准教授 大澤 剛士 氏
詳しくはこちらをご覧ください。
ニューヨーク州のハドソンバレーとケニア中部のサバンナ。主にこの二つのフィールドで長期にわたり感染症の生態学を研究してきたバード大学フェリシア・キーシング教授。彼女の実証的な研究で明らかになったことの一つに「生物の多様性が低下すると感染症が増加する」ということがあります。
例えばケニア。人間の干渉などにより大型の哺乳類が減少すると、げっ歯類などの小型哺乳類が増えます。これらの小型哺乳類はさまざまな人獣感染症の宿主であるため、ノミなどを媒介して人獣感染症の人への感染率が高まります。
逆に、さまざまな種の生物が存在すると、生態系内での病原体の増殖と拡散を阻害する効果があり、これは「希釈効果(dilution effects)」と呼ばれています。生物多様性が豊かで、希釈効果が高くなると、本来の宿主以外の種への感染のリスクが下がるわけです。
生物多様性を守ることは、人間の社会を守ることにもつながるということを示す、一つの好例ですね。
2022年にキーシング教授はコスモス国際賞を受賞し、記念講演を行なっています。その様子がこちらの動画で見られます。
さて、生物の保全に関連したセミナーが開催されますので、ご案内します。
名称: 第21回 環境問題の現況と将来を展望するセミナー
「生物の不思議を知り 生物の保全を考える」
日時: 2023年9月1日13:30~16:10
会場: 大宮ソニックシティ市民ホール(埼玉県)/オンライン
主催: 一般社団法人 埼玉県環境検査研究協会、埼玉県環境科学国際センター
参加費: 無料
主な内容: 下記HPより抜粋
・基調講演 1
生物の不思議を知る ~多様な植物の驚きの機能~
埼玉大学 教授 豊田 正嗣 氏
・基調講演 2
生物の保全を考える ~グローバルな動きと地域の取組~
東京都立大学都市環境学部 准教授 大澤 剛士 氏
詳しくはこちらをご覧ください。