地球以外の惑星の環境を変化させて、地球型の生命体が住めるようにする「テラフォーミング」という概念。よく話題になるのは火星です。大気中の温室効果ガスを増加して気温を上昇させて地中の氷を溶かし、水を生み出す。火星を覆う磁気圏を作り出し、大気の消失を防ぐ…。未知の部分が非常に多く、現在の科学技術ではまだまだ見通しすら立ちません。
2018年にNASAが「火星の気圧は地球の1%以下。水や二酸化炭素など火星にあるすべての資源を利用しても、せいぜい7%程度にしか上げられない」という見解を公表しました。本当に火星の環境を作り替えたいなら、火星にある材料だけでは足りないぞ、ということのようですね。
また、ひとつの惑星全体の環境を人為的に変えることに対して倫理的な問題も出てくることでしょう。とは言っても、やはり好奇心を刺激するテーマであることには違いありませんね。
それはさておき、現実に立ち返ると「ちょっと、待て。そもそも地球の環境は大丈夫か?」という問いを突きつけられているのが、いまの私たちです。
「惑星の限界」というテーマを含んだシンポジウムが開催されるのでご紹介します。
名称: “惑星の限界(プラネタリー・バウンダリー)”への処方箋
環境・福祉政策が生み出す新しい経済
日時: 2023年9月2日(土)14:00~16:30
会場: 全電通労働会館(千代田区)/後日(10月中)に動画配信
主催: 全労済協会
参加費: 無料
主な内容: 下記HPより抜粋
人類のこれまでの、そしてこれからの経済活動がこの星を破壊するのではないか。こうした危機意識の下、この星の破壊を回避しつつ経済活動を営むにはどうすればよいのか、「環境を守りながら経済成長する新しい社会」のあり方について考えるシンポジウムを開催します。
第1部では国谷 裕子氏による地球環境の危機についての基調講演を受け、研究会委員より論点報告をいただきます。
第2部では堅達 京子氏(NHKエンタープライズエグゼクティブ・プロデューサー)をパネラーに迎え、国谷氏、駒村氏、諸富氏とのパネルディスカッションを行います。
プログラム :
<第1部>
基調講演
・国谷 裕子氏(ジャーナリスト)
研究会論点報告
・駒村 康平氏(慶應義塾大学経済学部教授)
・内田 由紀子氏(京都大学人と社会の未来研究院教授)
・喜多川 和典氏(公益財団法人日本生産性本部コンサルティング部エコ・マネジメント・センター長)
・山下 潤氏(九州大学大学院比較社会文化研究院社会情報部門教授)
<第2部>パネルディスカッション
・進行 渡辺 真理氏(アナウンサー)
・ファシリテーター 国谷 裕子氏
・パネラー 堅達 京子氏、駒村 康平氏、諸富 徹氏(京都大学大学院経済学研究科教授)
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