だいぶ前のことですが、「フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ”暮らしの質”を高める秘訣~」という本が注目されました。国民性について「〇〇人は、〇〇である」と言い切るのを聞くと、つい「いやぁ、本当かなぁ。自分が出会った人たちがたまたまそうだっただけなのでは…」と思ってしまいます。しかし、それはともかくとして、本当に気に入った物を大切に長く使うということは、とてもいいことですよね。
「完成された製品を長く使うこと」も大切ですが、もう一歩踏み込んで、「いったん取り出した素材資源を長く大切に使う」ということもまた大切ですよね。
先月に報じられたニュースから少し拾い出すと、こんな動きがあります。
・三菱マテリアル:EVなどの使用済み電池からコバルトやリチウムなどのレアメタルを取りだすリサイクル事業に参入。2025年度に始めて、2030年度には年間6000トンを処理できるようにする。
・日清紡:綿のワイシャツを再生して再びシャツにする「水平リサイクル」を始める。2023年中に商品を発売予定。
・丸紅:EV用リチウムイオン電池の廃電池のリサイクル事業に参入するため、米サーバソリューションズ社に5,000万ドルを出資。
製品の中から資源を取り出して、また製品に利用する。循環型の社会に、少しずつ向かっていますね。
公益財団法人日本生産性本部から、循環経済社会についてのシンポジウムの案内をいただきましたので、ご案内します(申込の締め切りが本日、3月8日なのでご注意下さい)。
名称:2022年度 第6回生産性シンポジウム
「ビジネスで創る循環経済社会~資源生産性向上とサーキュラーエコノミー」
日本生産性本部は「生産性」を軸に、経済社会の様々な分野について積極的に問題提起、世論喚起を行うことを目的に、「生産性シンポジウム」を開催しております。第6回は、「ビジネスで創る循環経済社会~資源生産性向上とサーキュラーエコノミー」をテーマに3月10日(金)にオンラインで開催いたします。みなさまのご参加をお待ちしています。
・開催概要第6回は、
【日時】 2023年3月10日(金)16:00~18:00
【開催形式】オンライン
【参加費】 無料
【申込締切】2023年3月8日(水)
・プログラム内容
2022年度は、激動する国際情勢の下、世界や日本で顕在化する諸課地球の限界(プラネタリーバウンダリー)を超えた経済活動は、気候変動、天然資源の枯渇、生物多様性の損失などを招き、サステナブルとは言えません。 カーボンニュートラル、SDGsの達成、地球の限界を超えない活動のためには、大量生産・大量消費・大量廃棄型の線形経済から、サーキュラーエコノミー(循環経済)型のビジネスモデルへの転換と資源生産性の向上が必要です。そして、今すぐに始めないと間に合いません。
サーキュラーエコノミー時代に向けて、先進的にビジネスモデルの転換に取り組む事例紹介や、課題を議論する場としてシンポジウムを開催いたします。
16:00~16:30 基調報告・問題提起
(1)欧州のCE動向と資源生産性の向上
公益財団法人 日本生産性本部 エコマネジメントセンター長 喜多川 和典
(2)「買い換え」から「使い続け」へ~循環経済社会の本質とビジネスモデル
NPO法人 産学連携推進機構 理事長 妹尾 堅一郎 氏
16:30~18:00パネルディスカッション「サーキュラーエコノミー時代のビジネス」
<パネリスト> 株式会社オフィスバスターズ 代表取締役会長 天野 太郎 氏
旭化成株式会社 顧問(前代表取締役副社長CTO)高山 茂樹 氏
日清食品ホールディングス株式会社 取締役・CSO兼常務執行役員 横山 之雄 氏
NPO法人 産学連携推進機構 理事長 妹尾 堅一郎 氏
<コーディネーター>
公益財団法人日本生産性本部 SDGs推進室長 清水 きよみ
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