東京駅のすぐそばに立つ「丸の内北口ビルディング」の高さは約150mあります。この高さの風車が33基、去年12月から今年1月にかけて本格的に商業運転を開始しました。秋田県能代港と秋田港の沖合にある、秋田洋上風力発電株式会社の発電所です。
このような大規模な洋上風力発電は国内初となります。映像を見ると、その大きさが少し掴めます。実際に現地で見たらきっとすごい迫力なんでしょうね。
これで13万世帯分の電気をまかなえます。これはいいことなのですが、ただ、経済産業省の資料によると、日本の発電コストが高い…。発電コストを比較すると、
欧州の着床式洋上風力発電:8.6円/kWh
日本の着床式洋上風力発電:29円/kWh
日本の浮体式洋上風力発電:36円/kWh
となっていて、差が小さいほう(着床式)でも日本のコストは3倍です。
経産省: 「洋上風力発電の低コスト化」プロジェクトの研究開発・社会実装計画(案)の概要
目標は「2030年までに一定条件下で着床式洋上風力発電の発電コストを8~9円/kWhにする」とされています。ヨーロッパとは自然条件の違いもあって、低コスト化への道は険しそうですが、少しずつでも開発が進むといいですね。
自然エネルギー全般についての国際的なシンポジウムが行われますので、ご案内します。(日英同時通訳があります)
名称: 国際シンポジウム REvision2023 エネルギー危機を自然エネルギーが克服する
日時: 2023年3月8日(水)10:00~17:45
会場: イイノホール(東京)/オンライン
主催: 公益財団法人 自然エネルギー財団
参加費: 無料
主な内容:
【開会セッション】
– フランチェスコ・ラ・カメラ 国際再生可能エネルギー機関(IRENA) 事務局長
– パトリック・グライヒェン ドイツ連邦経済・気候保護省 次官 tbc
– エイモリー・B・ロビンス ロッキーマウンテン研究所 名誉会長 兼 共同創立者 / スタンフォード大学 土木・環境工学非常勤教授 兼 プリコート・エネルギー研究所 学者
– トーマス・コーベリエル 自然エネルギー財団 理事長 ほか
【セッション1】エネルギー安全保障と自然エネルギーへの転換
– ドルテ・フーケ ベッカー・ビュトナー・ヘルド 弁護士・パートナー
– ピーター・マルクセン エナギーネット
アソシエイテッド・アクティビティーズ シニア・ディレクター
– スタイナー・ベルゲ エクイノール 浮体式洋上風力統括
– トーマス・コーベリエル 自然エネルギー財団 理事長 ほか
[モデレーター] 国谷 裕子 ジャーナリスト
【セッション2】脱炭素ビジネスへの転換を加速する
– ジェン・カーソン クライメート・グループ 産業部門統括
– モニカ・リヒター WWFオーストラリア ローカーボンフューチャーズ シニアマネージャー / Materials and Embodied Carbon Leaders’ Alliance (MECLA) プロジェクトディレクター
– 山本 有 三井不動産株式会社 サステナビリティ推進部長
– 気候変動イニシアティブ(JCI)
– 石田 雅也 自然エネルギー財団 シニアマネージャー(ビジネス連携)
[モデレーター]西田 裕子 自然エネルギー財団 シニアマネージャー(気候変動)
【セッション3】自然エネルギーがアジアの未来を拓く
– サラ・ジェーン・アフメッド 気候脆弱性フォーラム(CVF)V20グループ ファイナンス・アドバイザー/エネルギー経済投資アナリシス研究所(IEEFA)理事
– カルティケヤ・シン クライメート・インペラティブ グローバル・エネルギー・フューチャーズ・イニシアティブ ディレクター
– ファビー・トゥミワ エッセンシャル・サービス改革研究所(IESR) 所長
– 大久保 ゆり 自然エネルギー財団 上級研究員
[モデレーター]大野 輝之 自然エネルギー財団 常務理事
【セッション4】洋上風力発電:主力電源化への課題と挑戦
– レベッカ・ウィリアムズ 世界風力エネルギー会議(GWEC)洋上風力発電グローバルヘッド
– ナタリー・オースターリンク 株式会社JERA 再生可能エネルギー・海外発電開発統括部
グローバル洋上風力事業 総責任者
– ヘンリエッテ・ホルム Orsted Japan 代表取締役社長
– 井上 博雄 経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部長
– 加藤 仁 日本風力発電協会 代表理事
[モデレーター]大林 ミカ 自然エネルギー財団 事業局長
【閉会挨拶】
末吉 竹二郎 自然エネルギー財団 副理事長
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