新幹線から新幹線へ 水平リサイクル

昨年、新幹線を舞台にした映画「ブレット・トレイン」が公開されましたね。新幹線は英語で、そのままShinkansenとも、またbullet train とも呼ばれています。

bullet trainと呼ばれるのは、弾丸(bullet)みたいに速く走る列車(train)だからかな…、と漠然と考えていたのですが、実は戦前に東京~下関間の鉄道輸送を強化するための「弾丸列車計画」(通称)というのがあって、どうもそのあたりに由来しているようです。物の名前には、なにか歴史的背景があって面白いですね。

さて、その弾丸列車こと新幹線の車両で使われるアルミ合金もリサイクルされています。ただ、アルミ合金にも多数の種類があり、これまではその分別が難しかったため、そのまま鋳造材としてリサイクルされ、ほかの製品の材料になっていました。

しかし、富山県にあるハリタ金属株式会社などが共同で、廃材となったアルミ合金の選別を可能にする技術を実現しました。これによって、新幹線から生じた廃材を、また新幹線の原料素材にすることが可能になりました。このような水平リサイクル(クローズドループリサイクル)が高速鉄道事業の車両に採用されるのは世界で初めてなのだそうです。

ハリタ金属: 新幹線から新幹線へのアルミ水平リサイクル実現

このハリタ金属の代表取締役 張田真氏も登壇するシンポジウムが行われますので、ご案内します。

名称: とやまカーボンニュートラルシンポジウム
日時: 2023年2月25日(土)13:00~15:30
会場: 富山県民会館/オンライン
主催: 富山県 知事政策局成長戦略室カーボンニュートラル推進課
参加費: 無料

主な内容:
・ 基調講演
「カーボンニュートラルとは ~富山だからできること~」
講師:橘川武郎氏(国際大学 副学長/富山県カーボンニュートラル戦略策定小委員会委員長)

・ 先進事例紹介
「脱炭素につながるモビリティの未来」
講師:品川祐一郎氏(トヨタモビリティ富山株式会社 代表取締役社長)

「リサイクルで拓く地域の未来」
講師:張田真氏(ハリタ金属株式会社 代表取締役)

「富山の豊かな水で脱炭素社会へ」
講師:市森友明氏(株式会社新日本コンサルタント 代表取締役社長)

「自然エネルギーをいかした まちづくり・住まいづくり」
講師:八木繁和氏(YKK不動産株式会社 取締役)

・パネルディスカッション
「一人ひとりができるカーボンニュートラル」

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