プラネタリー・バウンダリー 超えてはならない線が見えているか

「KYOTO地球環境の殿堂」の第13回殿堂入り者となったヨハン・ロックストローム氏。ポツダム気候影響研究所所長で、2009年に「人類が生存できる範囲の限界(プラネタリー・バウンダリー)」の概念を提唱したことで知られています。

約20名の科学者と共に、2009年9月の学術誌natureに論文「人類にとっての安全な活動領域」(A safe operating space for humanity)を発表し、

・人類の発展には前提となる条件がある。それを特定して数値化する必要がある。
・ある一線を越えると、人類にとって危機的状況が生じる。
・9つのプラネタリー・バウンダリーのうち、3つについて、すでに一線を超えてしまっている。
といったことを論じました。

この論文はnatureのサイトでダウンロードできますので、ご興味のあるかたは参考にしてみてください。

このプラネタリー・バウンダリーと脱炭素化についての講演会がありますので、ご紹介します。同時通訳がはいるそうで、これはいいですね。

名称:DFG ハインツ・マイヤー=ライプニッツ賞オンライン講演会2022 
「プラネタリー・バウンダリー(地球の限界)と脱炭素化の社会的ダイナミクス」

日時:2022年12月14日(水)17:00 – 20:00
会場:オンライン、YouTubeライブ配信
主催:DWIH 東京、ドイツ研究振興協会(DFG)
参加費:無料
内容:
第27回国連気候変動会議(COP27)が開催されたすぐ後のタイミングで、ドイツと日本の研究者が2022年の地球の状況について考察を共有。

主なテーマ:
・生態学的問題、特に気候変動の社会的ダイナミクス
・人新世における地球システムの複雑な構造
・人類社会での気候・環境危機による地球規模の課題とリスク

「法の観点から:気候変動訴訟の概要」  
アナ-ユリア・ザイガー(フライブルク大学) 

「地球システムにおけるプラネタリー・バウンダリーとティッピング・ポイント ― リスクと機会」 
ヨナタン・ドンゲス(ポツダム気候影響研究所) 

「脱炭素化の社会的ダイナミクス:評価のフレームワーク」
シュテファン・アイクト(ハンブルク大学) 

パネリスト参加者
-朝山 慎一郎(国立環境研究所) 
-落合 ちほ(京都大学) 
-吉田 明子(認定特定非営利活動法人FoE Japan) 
-長谷川 知子(立命館大学理工学部) 

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