記事にはさらっと書いてあるのですが、改めてすごい話だなと思います。中国でSinopec、シェル、China Baowu、BASFの4社が、1000万トンの炭素回収・利用・貯留プロジェクトを立ち上げたという話です。
・Sinopec(シノペック、中国石油化工集団)は、中国の国有石油企業の大手。
・シェルはイギリスに拠点をおく世界的石油企業。
・China Baowu(宝鋼集団)は中国最大手の国有鉄鋼企業で、粗鋼生産量は世界トップ(2021年)。
・BASFはドイツに本社を置く世界最大の総合化学メーカー。
プロジェクトの規模もさることながら、各国を代表する大企業がこうして手を組んでいるところがすごいですね。
11月4日にドイツのショルツ首相が北京を訪問して習近平主席と会談していますが、これにはドイツ主要企業12社の代表らが同行しており、その中にBASFも含まれています。
最近は「分断」とか「デカップリング」とか、「権威主義体制vs民主主義体制」とか、穏やかでない空気がありますが、人間の営みというのはやはり複雑ですね…。しかし地球全体に関わる課題ですから、世界が協力していけるのはいいことですね。
CO2の分離・回収・貯留技術に関するシンポジウムが開催されますので、ご案内します。
名称: 革新的環境技術シンポジウム2022~2050年カーボンニュートラルを支えるイノベーション
日時: 2022年12月7日(水)13:00~17:25
会場: イイノホール(東京)/オンライン
主催: 公益財団法人 地球環境産業技術研究機構
参加費: 無料
主な内容:
・招待講演:COP27の成果と今後の動向
経済産業省 大臣官房審議官(環境問題担当) 木原 晋一
・基調講演:需要側から考えるカーボンニュートラル
理事・研究所長 下田 吉之
・デジタル化進展による低エネルギー需要社会の定量的シナリオ構築
システム研究グループリーダー 秋元 圭吾
・カーボンニュートラル達成に向けた新たなCO2分離回収技術開発への取り組み
化学研究グループリーダー 余語 克則
・カーボンニュートラルに向けてのCO2地中貯留の役割-研究開発から実用化・事業化への推進-
CO2貯留研究グループリーダー 薛 自求
・カーボンニュートラルに貢献するグリーンバイオプロセスの開発
バイオ研究グループリーダー 乾 将行
・CCUの社会実装に貢献する無機膜の開発と課題
無機膜研究センター長 中尾 真一
詳しくはこちらをご覧ください。