アメリカ・シアトルの森にたたずむ、シンプルな家。有害な建築資材を使わず、標準的な家に比べて消費エネルギーは1割。フラットパック・システムという方式で、現場で組み立てます。
住宅価格が上昇していく中で、富裕層しかカーボンゼロの住宅を購入できないようではいけない。カーボンゼロ、いやカーボンネガティブの家を、より多くの人々に届けるためにどうしたら良いか。アメリカの住宅会社グリーン・キャノピー・ノード社が出したひとつの答えがこちらの家です。
これは試作(2020年当時)ですが、共同設立者のDon Bunnell氏は、人件費を抑えるためにも、「4人で2週間で建てられる家を目指している」と語っています。
日本でも消費エネルギーを極力抑える一方で、発電設備を備え、正味のエネルギー消費をゼロとする住宅やビルが普及しています。
・ZEH (ゼロ・エネルギー・ハウス、ゼッチ)
・ZEB (ゼロ・エネルギー・ビル、ゼブ)
のことですね。
新築注文戸建てのZEH化の割合は年々増加しており、2020年は全体で24.0%となっています。(一般工務店で9.5%、ハウスメーカーで56.3%)
天候による発電量が変化することや、メンテナンス費用がかかるといった課題も克服されて、今後も普及していくといいですね。
住宅・建築 SDGsフォーラム、住宅・建築 SDGs推進センター(IBECs)の主催で建築分野の脱炭素化についてオンライン・シンポジウムが開催されるので、お知らせします。以下、抜粋です。
住宅・建築SDGsフォーラム 第2回シンポジウム 建築分野の脱炭素化に向けた世界の動き
日時: 2022年9月15日(木)13:30~17:00
主催: 住宅・建築SDGsフォーラム 一般財団法人 住宅・建築SDGs推進センター(IBECs)
共催: 一般社団法人日本サステナブル建築協会
参加費: 無料
概要:
2021年11月、COP26が英国グラスゴーで開催され、多くの国が2050年カーボンニュートラルを掲げることとなりました。また、IPCCの第6次報告書が新たに公開されており、このような気候変動対策への高まりの中、建築分野の脱炭素化は、今ある技術を基本として、ネットゼロに向かう道筋が見えてきたこともあり、世界各国で先進的な政策や実装が始まっています。
ネットゼロ建築基準、建築物を対象とした排出量取引、地域熱供給の積極導入、太陽光発電の新築建築への義務化など様々ですが重要な点としては、建築物のネットゼロ化が、エネルギー・気候変動対策としてだけにとどまらず、多くの利点を持ち、歓迎される環境があります。
日本でも2050カーボンニュートラルを見据えた2030年の建築における目標が定められ、その実現に向けて、様々な政策、インセンティブ策が検討されています。今回のシンポジウムは、その参考とするためにも、先進的な動きを学ぶとともに、日本における建築分野のネットゼロ建築について考える機会として企画したものです。
詳しくはこちらをご覧ください。
・出典:
「ZEHの普及促進に向けた政策動向と令和4年度の関連予算案(令和4年3月)」