決まりを守るだけでは面白くない GXリーグ

 親はよく子供に「きちんと決まりを守れる人になりなさい」と言います。しかし、これからの時代、「自分に有利な決まりを作れる人間になりなさい」という教育が大事になるかもしれません。

スポーツのルールはよく変わります。

バスケットボールでは、1979年にアメリカのNBAで遠距離シュートが高得点になるスリー・ポイント・フィールド・ゴール(3ポイント)が採用されました。すると小柄な選手にも活躍のチャンスが生まれ、ゴール下での選手の密集が減り、ゲームに躍動感が生まれてバスケットボールの人気はさらに高まりました。

柔道では、2016年のリオ五輪以降のルール改正によって、「技」で決着をつけることが重視され、小さな反則で勝敗が決まることはなくなりました。しっかりした技術を持つ選手が有利になり、技で勝つ柔道の醍醐味が見られるようになりました。

ルールが変われば戦術が変わり、うまく適応できた選手が勝ち残っていきます。

脱炭素化では現在、国際的なルール作りの主導権はどうやら欧州が握っている感があり、追随せざるを得ない日本はなかなか苦しい立場にあります。

そのような中、4月から「脱炭素時代の国際ルールを日本から」という意気込みをもって経済産業省がGXリーグ(グリーントランスフォーメーション・リーグ)立ち上げに向けた議論を始めたのは重要ですね。

国際的にルールが定まってからの「受け身」では、日本企業の持つ強み(削減貢献効果の高い製品など)が活かされない懸念があります。日本からも、世界に対してルールを提案していくような、カーボンニュートラルに向けた新たなリーダーシップが求められています。

METI Journal ONLINE (2202/4/5)

と書かれています。

シンプルに言えば、日本が勝ち残っていけるルールを作れるように頑張らねば、ということですね。どうせルールが変わるのなら、自分たちが面白くなるほうに変えていきたいですよね。