これはどう表現したらよいのか、と言葉を探していたら、脚下照顧(きゃっかしょうこ)という言葉を見つけました。もともとは禅宗の言葉で、足元に気をつけよ、という意味で、自己反省、日常生活の直視を促す言葉だそうです。
私たちの生活に欠かせないエネルギーの一つ、天然ガスは需給が逼迫、価格は昨年来上昇し続けており、そこにロシアとウクライナの情勢もからんで、さらに状況が複雑になってきました。
脱炭素社会に向かって世界は動いているとはいえ、現在の私たちの日々の生活を支えているのは、化石燃料であり、なかでも比較的環境負荷の低い天然ガスは大きな存在です。
2月には、供給不安を抱える欧州に対して日本政府が液化天然ガス(LNG)を融通する方針を固めるなど、日本にも影響は及んでいます。この状況が継続すれば家庭では電気代やガス代が上がって家計に響くし、企業では営業・製造コストが増加します。
いま天然ガスを巡る状況がどうなっているか、今後どうなっていくのか、脱炭素政策との関係はどうか、といったことが気になります。
JOGMEC(独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)による報告書「天然ガス・LNG最新動向 LNG市場波高し!脱炭素の果てに世界のガスに春は来るか?」は127ページもありますが、様々な角度からの分析がなされており、一部を読むだけでもとても興味深いです。