以前2022年2月16日のニュースレターで、環境省が立ち上げようとしている「脱炭素ファンド」(株式会社脱炭素化支援機構)についてお知らせしました。
こちらに関連して追加のお知らせです。
3月15日に「株式会社脱炭素化支援機構の設立に向けた検討状況について」という文書が出されています。この中で、この機構のしくみについて理解を深められそうな部分がありますので、一部紹介します。
現在、一般社団法人グリーンファイナンス推進機構が政府のエネルギー特別会計を財源として地域の脱炭素化プロジェクトに出資しています。平成25年の設立以来、令和3年10月までに37件、184億円の出資を行なってきました。これが呼び水となって行われた民間投資はその10倍です。これを「現機構」とします。
現在検討中の「新機構」は、この現機構から移行する形で設立されます。新機構の設立後は、現機構は資金供給活動を停止する予定です。
新機構(株式会社脱炭素化支援機構)では、財源の変更にともない投資対象分野を拡大し、民間出資も取り入れて資本を増強し、投資規模も拡大します。年間予算の規模では、令和3年度の4倍強(48億円→200億円)になります。
現機構の投資分野は地域の再生エネルギーの発電施設に限定されていますが、現機構でのこれまでの事例をみることは参考になりそうです。
リンク:グリーンファイナンス推進機構 グリーンファンド事例集(2020年6月)
・各年度の出資額、出資案件
・各案件の地図上での配置
があり、11ページからは30ほどの出資事例が相関図とともに説明されています。関係する会社、団体、自治体、融資額、出資方法、総事業費、発電規模などが具体的に記されているので、様々な形があることがよく分かります。
新機構では投資分野も規模も拡大されます。活用を検討される方の参考になればと思います。