早朝、静寂の森。ひかえめに響く小鳥たちのさえずり。木々の間からきらきらと差し込む朝の陽射し。ゆっくり深呼吸すると、清らかでしっとりとした空気が胸を満たします。
多様な動物相と植物相、川、文化、信仰、木材、海への栄養供給…。森が人類に与えてくれる恩恵は、とても数値で表現することはできません。
とはいえ、森がどれだけ二酸化炭素を吸収しているかを数値化する研究は多数行われてきました。
2021年1月に公表された論文”Global maps of twenty-first century forest carbon fluxes”では、地上での調査とさまざまな衛生データを用いて、世界の森林が吸収・排出する二酸化炭素の量を推定し、2001年から2019年までの間に、世界の森林は、森林自身が排出する2倍の量の二酸化炭素を吸収していたことが分かりました。
平均年間排出量:80億トン
平均年間吸収量:156億トン
「吸収量-排出量=純吸収量」でいうと、二酸化炭素の純吸収量が年間76億トンにものぼり、これはアメリカの年間排出量の1.5倍に相当するそうです。
論文: Global maps of twenty-first century forest carbon fluxes(2021)
論文の著者Nancy Harris氏による資料:
最近、二酸化炭素の捕集・貯留技術が注目されていますが、多彩な恩恵をもたらす森林の重要性について改めて思い出させてくれますね。
林野庁が、森林整備を促進するために「森林×脱炭素チャレンジ2022」という顕彰制度をスタートしました。以下、公式サイトから抜粋します。
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「森林×脱炭素チャレンジ2022とは」
企業等が支援をして行った森林整備について募集し、応募いただいた企業等の皆様を、森林整備を通じて脱炭素に貢献する「グリーンパートナー」として、林野庁ウェブサイトで公表します。また、その中でも特に優れた取組に対し、農林水産大臣賞等を授与します。
募集期間
令和4年2月18日(金曜日)から令和4年4月8日(金曜日)
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詳細はこちらをご覧ください。