プラスチックの原料のほとんどが石油。その製造過程において当然CO2が排出されます。また、プラスチックは水中で何百年も分解されずに残るため、廃棄されたプラスチックが海に流れ込み、深刻な環境汚染を引き起こしています。
二重の意味で環境問題に影響を及ぼしているプラスチックですが、レジ袋の有料化などで使用量の削減に努めることはできても、あらゆる物にプラスチックが使われている現代社会において、これを全く使わないというわけにもなかなかいかないのが現実です。とはいっても、そこをなんとか解決していかなければなりません。
経済産業省資源エネルギー庁のサイトで「カーボンニュートラルで環境にやさしいプラスチックを目指して(前編)」が掲載されています。
あらためて「プラスチックとは何か」という理解を深めるのに役立ちそうです。
概要はこうなっています。
「プラスチックってどうやって作られているの?」
・石油精製でナフサをつくる
・ナフサの分解で基礎化学品をつくる
・基礎化学品を組み合わせてプラスチックをつくる
・廃プラスチックをリサイクルする
「プラスチックの環境課題とは?」
・ライフサイクルを通じたCO2排出という課題
・原料が石油(化石燃料)であるという課題
世界でも国内においても、カーボンニュートラル特性を持つバイオマスプラスチック(バイオPE、バイオPA11、バイオPA1010)やプラスチック海洋汚染の低減に役立つ生分解性プラスチック(ポリ乳酸、PHA系)が多数開発されていますが、普及はまだまだ途上にあり、平成30年時点では日本で使用されるプラスチックは毎年1,100万トンですが、バイオプラスチックの使用量はその0.4%の4万トンだったそうです。今はまだ気の遠くなるような話ですが、私たちがこれを当たり前にしていかなければなりませんね。
資料リンク:平成30年日本バイオプラスチック協会