実質ゼロには、排出の大幅な削減が求められます。化石燃料をつかう発電所などでは、燃焼で生じる二酸化炭素を捕集して地下に埋める「CCS」と呼ばれる技術が、排出削減につながるものとして提案されています。この技術のネックの一つがコストです。
そこで、経産省が削減量を企業間で売買する国際ルールを策定し、排出量取引市場で売却益を得られるようにすることでCCSの導入を促そうとしているという記事(無料)が、日経新聞にでています。
実質ゼロに必要な二つの対策。すなわち、「排出量の大幅な削減」と「大気からの回収」。これらを実施する技術には様々なものがあります。その中でCCSは、化石燃料を使うという点では石炭火力と違いがありません。再生可能エネルギーへの中継ぎも大事ですが、他のネッツ(Negative Emission Technologies:大気中の温室効果ガスを減らす技術)にも心を向けて欲しいものです。原子力発電の二の舞は御免です。