「地球システムからの過度な搾取」について

Photo Credit: John Englart (Takver) / CC BY-SA 2.0

洪水、熱波、森林火災、ハリケーン・サイクロン・台風。気候危機のニュースが世界中を駆け巡っています。この明らかな惨状を目の前にして、現在、30を超える国の2000ほどの地域(jurisdictions)が気候非常事態を宣言、ないしは認めています。

ところが危機は一向に収束に向かう様子がありません。むしろ悪化しています。何故なのでしょうか?

良く知られているように、気候危機をもたらしている原因である温暖化は地球システムに加えられているストレスの一つに過ぎません。

森林の減少、ヒツジや牛などの反芻動物の増加、国内総生産の成長、化石燃料消費の増加、南北両極域の氷の減少、氷河の融解、海洋の酸性化と水温上昇などなども、地球システムへのストレスになっています。

そして、これらのストレスをもたらしている根本原因が私たち人間の「地球システムからの過度な搾取(human over-exploitation of the planet)」です。なので、これに立ち向かわなければ本当の気候危機からの脱出にはならないのです。

このような趣旨で2019年に発表された論文には、153の国の科学者1万1000人が支持の署名をしています。

今回、その後も続く地球環境の悪化を憂いて、追加の論文が発表されました。

社会正義に焦点をあて、不平等を無くし全ての人々の基本ニーズを優先する。そしてそれを広く知らしめるために学校教育の主軸に据える。

2019年に発表された論文の趣旨に賛同する科学者(大学院の学生も可)からの更なる署名を求めています。