地表の気温は温室効果ガスだけでは決まりません。空に浮かぶ雲も重要な因子です。しかもこの雲、厄介なことに温暖化に寄与することもあれば地球を冷やすこともあるのです。そのため、二酸化炭素濃度に注目していても、それだけでは気温が定まらず、気候非常事態を脱出する目途も立てにくい状態でした。
これについて、一歩前進の論文が発表されています。
それによると、結局、雲は温室効果ガスの効果を増幅し(97.5%の確率!)、「気候感度」と呼ばれる「温室効果ガスの濃度が産業革命前の倍になったときの気温上昇分」では、およそ3.2℃になるとのことです。
1.5℃とか2℃とかではないんです。3.2℃上昇。
このまま有効な対策を打たずにいると、今世紀半ばに温室効果ガス濃度が倍になると言われています。つまり、今から30年もしない内に、コロナが去っても相変わらず日中は屋外で働いたり遊んだりできないステイホームの毎日がやって来るのが確実になったということです。