植林による森林吸収の効果を考える

 実質ゼロを実現するために植林を考える際の心得ておくべきポイントになるニュースです。

 2050年までに実質ゼロにするには、航空・海運・鉄鋼・セメント・食料・安全保障などからの「なお残る排出」を補う策もなくてはなりません。この量は総排出量の一割程度と見積もられます。この策が、先週配信のニュース「日本の温室効果ガス削減について」にあったケリー気候担当大統領特別特使が言及した「大気から二酸化炭素を捕集するネガティブ・エミッション技術」です。

 様々な提案がある中で一番人気が「植林などによる森林吸収」です。東京都も、これを採用しています(ゼロエミッション東京戦略19ページ下部)。しかし、必要とされる量に見合った吸収が何の弊害もなく植林で達成されるかについては様々な課題が指摘されています。今回、これを纏めたエッセー風の記事が4月25日付けでカンバセーションにでたので御紹介します。

 なお、森林の炭素捕集トピックをあつかっている最近の記事には:

植林による捕集は小規模な都市ほど効果が高い

ディズニーも購入している森林オフセットが本当にオフセットになっているか内部調査中

温暖化にともなって地上部と地下部の成長関係が変わるための捕集量推定の困難

原生林の炭素捕集が過大評価されている

があります。