クリーン・クッキング

国際エネルギー機関(IEA)によると、いま世界全体で20億人以上が木炭や薪、灯油などの伝統的な燃料を使って調理しています。そして、ここから排出される炭素量は、世界の船と航空機の1年間の温暖化ガス排出量(15億トン)に匹敵すると言われています。

アフリカの人口は現在13億人。人口増加率が高く、2050年には25億人になり、世界の4人に1人はアフリカ人ということになると予想されています。いま、そのアフリカ全体の8割の人々が木炭や薪などを燃料にして調理をおこなっているそうなので、調理器具の電化を進めるなど、燃料の転換を進めて行かなければ、炭素の排出量はとてつもなく増大することになります。

電気調理器具を普及させるにも、先進国の支援が必要です。昨年のCOP29においてはイギリスが約140億円の支援策を打ち出しました。電力のインフラ整備なども含めて、簡単には克服できない課題ですが、少しずつでも状況が変わっていくといいですね。

さて、国立環境研究所の主催で「エネルギー転換の加速」に関するセミナーが開催されるので、ご案内します。

名称: 第33回環境経済評価連携研究グループ・セミナー
日時: 2025年2月13日(木)16:00~17:30 
会場: オンライン 
主催: 国立環境研究所
参加費: 無料 

主な内容:下記HPより抜粋 

「気候変動緩和のためのエネルギー転換の加速:これまでの成果と今後の実現性および課題について」
鈴木暢大(チャルマース工科大学 宇宙・地球・環境学部 ポスドク研究員)

(講演者紹介)今年夏に中央ヨーロッパ大学で博士号を取得し、G7とEUにおけるエネルギー転換の実現可能性を過去の歴史的な変化との比較から分析した論文を発表。現在、チャルマース工科大学のJessica Jewell氏の研究グループで、エネルギー転換の実現可能性に関する実証的な研究に取り組んでいる。本セミナーでは、これまでの研究に加えて、チャルマース工科大での最新の研究内容について紹介していただく。

詳しくはこちらをご覧ください。
(注:Teamsのリンクは後日案内される予定です)