うーん、シロクマはどうなってしまうのか…。まずそんなことが頭に浮かびました。
またまたよろしくない発表がありました。
スウェーデンとアメリカのチームによる研究結果です。北極海に浮かぶ氷について科学の世界では、100万平方kmに達しないものは「消失した」とみなすそうです。1979年から1992年の平均面積は685万平方km。2023年の最小面積は428平方km。過去40年間、10年ごとに12.6%の割合で氷は減少してきました。この調子で行くと、最速のシナリオではあと3年で氷がなくなる可能性があるそうです。可能性の話ですが、あと3年です。すぐそこの話です。参りますね…。
去る11月13日にグローバル・カーボン・プロジェクト(GCP)が「世界炭素予算2024」を発表しました。日本語の要約から3点だけ抜き出します。
GCP「世界炭素予算2024」日本語要約
・化石燃料によるCO2排出量は2024年に再び増加、前年比0.8%プラス
・森林再生と植林によるCO2吸収は、森林破壊による排出量の約半分を相殺している
・現在、科学技術によるCO2除去は、排出されるCO2の100万分の1に過ぎない
ポジティブになれる話がほとんどなくて、研究を主導した大学教授は「世界のCO2排出量がネットゼロになるまで、世界の気温は上昇し続け、ますます深刻な影響を引き起こすでしょう」とコメントしています。なにはともあれ、やれることをやっていくしかないですよね。
さて、生物多様性に関するウェビナーが開催されるのでご案内します。
名称: 生物多様性ウェビナー
「今年の生物多様性に関する国際政策の主要イベントの総括と今後の展望」
日時: 2024年12月26日(木)14:00~15:00
会場: オンライン
主催: 公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)
参加費: 無料
主な内容:下記HPより抜粋
今年の10~11月に生物多様性条約第16回締約国会議(CBD-COP116)がコロンビアのカリで開催され、続く12月には生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム総会第11回会合(IPBES2-11)がナミビアのウィントフックで開催されます。
2030年までの「ネイチャー・ポジティブ」実現を掲げる昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)が2022年12月のCBD-COP15第二部において採択されて以降初となる今回のCOPでは、GBF実施に向けて重要な進展がありましたが、交渉が難航する局面もありました。こうした中、科学に基づく進捗評価や政策実施の重要性が増しており、IPBESが果たす役割にも注目が集まっています。
本ウェビナーでは、CBD-COP16には日本政府代表団の一員として、IPBESにはアセスメント専門家として関わったIGES研究員が、主に国際政策と科学との連携の観点から両イベントの成果およびCBDとIPBESの関連性について総説するとともに、日本への示唆や今後の展望について速報的に解説します。
開会挨拶・進行:
大塚 隆志 戦略マネージメントオフィス ナレッジ・コミュニケーション ディレクター
「CBD-COP16成果の注目点」
高橋 康夫 生物多様性と森林 リサーチマネージャー
「IPBES-11の主な成果と今後の展望」
三輪 幸司 生物多様性と森林 研究員
詳しくはこちらをご覧ください。