自由な研究もピンキリ 

中学生の頃、夏休みの自由研究で、「睡眠学習って本当にできるのか?」を試してみたことがありました。当時、「寝ながらテープを聞くだけで覚えられる、睡眠学習!」みたいなキャッチフレーズのついた睡眠学習用機材の広告をよく見かけていました。「こ、これが本当ならすごいよな。勉強がラクになるよなぁ」と思っていました。それで自由研究のテーマにして実際にやってみたのですが、とりあえず寝ながら聞いてみたテープの内容なんか全く覚えていませんでした。動機の不純さといい、手順のいいかげんさといい、思い出すだけで恥ずかしくなる“研究”でした。

鹿児島県の市来農芸高校に「自主研究班」があります。部活動ではなく、「その時にやりたい研究を自主的にやる」というグループ活動です。これまで、国の天然記念物に指定されている「薩摩鶏」の飼育をサポートするために防音飼育室を開発したり、飼料のたんぱく源にコオロギを活用することを研究したりしてきました。

昆虫の養殖は、肉や大豆などのタンパク源と比較すると必要とされる水の量や土地の面積が少なく、温室効果ガスの排出量も少ないなど環境負荷が小さいため、昆虫を飼料や食料に利用する研究が世界各地で進められています。

市来農芸高校自主研究班によるコオロギを使った発酵飼料の開発は高い評価を受けており、2022年度の鹿児島県大会SDGs QUESTアクションアイディア優秀賞、2023年の鹿児島県ビジネスプランコンテスト大賞、そして2023年エコワングランプリでは内閣総理大臣賞を受賞しました。すばらしい研究成果ですね。

第12回エコワングランプリ:内閣総理大臣賞

さて、このエコワングランプリの第13回目の募集が9月20日まで行われていますので、ご案内します。

名称: 【エコ活動コンテスト募集】第13回 イオン エコワングランプリ
募集締め切り: 2024年9月20日 
発表: 2024年12月14日  
主催: 公益財団法人イオンワンパーセントクラブ

主な内容:下記HPより抜粋 

高校生のエコ活動を大募集。2つの部門から選んでチャレンジ!

【募集部門】
○普及・啓発部門
高校生が主体となって環境に関する課題を取り上げ、学校、地域住民、行政や企業などと協力して、その課題解決のために取り組んでいる活動

○研究・専門部門
高校生が主体となって環境に関する課題に対し、専門的な知見や技術を用いて科学的なアプローチで解決をはかる活動

【応募資格】
(1)環境問題の解決や社会貢献につなげる活動であること
(2)高校生が取り組んでいる活動であること
(3)現在のメンバーが活動した内容であること
(4)応募書類、資料は高校生のメンバーで作成すること
(5)最終審査会に参加可能なこと

詳しくはこちらをご覧ください。