温暖化と雪氷圏の範囲についての全体論的評価

定例となった梅雨の激しい豪雨。それがもたらす甚大な災害。早く夏が来て欲しいと思ってしまいます。
でも直ぐに夏の酷暑を思い出し、ウンザリです。

夏は快適に涼しいはずのカナダのバンクーバー。その近郊の村リットンが先月29日に最高気温が何と49.5℃になり、その後に起こった山火事で村の9割が焼失したという話を聞くと本当に滅入ります。

五輪パラとコロナで慌ただしい日本ですが温暖化はおかまいなしに進んでいますし、コロナ五輪が過ぎ去っても温暖化は居残るばかりか一層激しくなるでしょう。夏の暑さを和らげる地球の白服が失われているからです。

暑い日の外出には白めの服を選びます。太陽の光を吸収せずに反射してくれるからです。それと同じで地表が氷や雪で覆われていると地球にとっての白い服になり地球を冷やす効果があります。この雪や氷で覆われた地表(雪氷圏)が、過去40年ほど毎年平均で北海道一つ分を上回る速さで失われているというのです。

1979年から2016年の間で、地球表面の雪氷面積は北半球で年平均10万2000 km2失われ、南半球では逆に1万4600 km2の増加。差し引き地球全体ではおよそ8万7000 km2減少しているのだそうです。 南半球での増加の原因には、南極氷床の融解水が海氷になっていることがあり、これにも温暖化が係わっています。

地表が太陽の光を吸収する濃い色になって、ますます温暖化が加速する悪循環。実質ゼロの早急な実現が望まれます。